今日もまだ、お盆休みの人が多いんだろうなぁ……なんて思いながら、仕事中に書いてます。
(うちの会社はお盆とか関係ないので)

だから、お昼の地震も、会社のビル内で感じました。
京都でもかなり揺れたぁ……。
(階が上なので特に)


それにしても、朝の通勤はホ~ントに快適だった!!
車を運転していても、国道だってス~イスイ行けちゃうし、電車に乗ると、いつもみたいなギュ~ギュ~詰めじゃなく、運が良ければ最初から座れちゃう♪

だからアタシ、お盆は自ら進んで出勤しちゃうんだなぁ!!

どうせ恋人も、今の時期は仕事がものすごく忙しく、デートどころじゃないし……。


お盆には、里帰りする人も多い。

うちの父親の実家は九州だけど、これはこれで、遠すぎてなかなか行けない。
アタシが最後に行ったのは中学のときやもん。
(両親と妹は、この間に2度ほど行ってるんだけど、アタシは仕事が休めないので留守番だった)


父親は、8人兄弟の末っ子だったため、一番上のお姉さんとは親子ほど歳が離れている。

そんなわけで、父方の祖母は明治生まれなのだ。
妹が平成生まれということを考えると、これってすごくない!?

祖母にしてみれば、長女の孫(つまりひ孫)より末っ子の子ども(つまり孫)のほうが年下という、奇妙なことになってしまっているのだ。

まぁ、もう完全にボケてしまっているから、どっちにしろ誰が誰だかわからないみたいだけどw


祖父はというと、アタシが小学1年のときに亡くなった。

ちょうど妹が母親のお腹に宿る直前で、妹が生まれたとき、みな口々に祖父の生まれ変わりだと言い合った。
そして確かに、父親と母親にはまったくと言っていいほど似ておらず、どちらかというと祖父の面影があったのだ。

しかし、アタシたちが“生まれ変わり”だと言い合ったのには、また別の理由もあった。





祖父のお葬式が済むと、関西から出てきていたアタシたちは、しばらく祖母の家に泊まることになった。
まだ祖母もとても元気な頃だった。

アタシと、1コ下の弟は、“人が死ぬ”ということを、まだ深くは理解できていなかった。

周りの人たちが泣いているのを見て、不思議に思いこそしなかったものの、涙はまったく出なかった。
むしろ、自分たちが周りを励まさなければ! と、わざと元気に振舞った記憶がある。

生前の祖父と接する機会がほとんどなかったからかもしれない。


仏壇の前に飾られた祖父の遺影の前で、アタシたちは頻繁に線香をあげた。
ロウソクの火に線香をかざし、それを振ると、白い糸のような煙がスーッと天井に向かって昇ってゆく。

普段、お誕生日ケーキのロウソク以外で、火に触れることができないアタシたちは、こんなに堂々と、正面切って許されていることが嬉しくて、まるで何かの遊びのように、何度も何度も仏間を覗いては、線香をあげたのだ。


そうこうしているうちに、事件が起こった。

なんと……


祖父の遺影が涙を流したのだ!!



目撃者は、そこで寝泊りしていた親戚全員。
仏間に入ってきたときにはなんともなかったのに、みなが線香をあげている間にそれは起きたのだ。

ちゃんと、内眼角から下まぶたにかけての部分から流れていて、どう見ても涙としか思えない。


大人たちは、遺影自体や、そのあたりに置いてあるものを隈なく調べ、様々な原因を推測した。

しかし、結局のところ、わからなかった。
というか、どう考えても起こり得ないことだったのだ。


「きっと、栞たちがいっぱいお線香をあげたから、おじいちゃん、嬉しくて泣いたんやわ」

母親は自分が泣きながら、そんなふうにアタシたちに言った。


「じゃあもっとお線香あげるぅ~!!」

弟は喜んで仏間に飛んでいき、また線香に火をつけていた。



アタシ自身、当時からそういった心霊話を信じないほうだったのだけど、目の前で起こったその事実は否定のしようがなかった。
こうやって書いていても、まだ、自分の見たものが信じられないでいる。

だけど、それは紛れもない事実として、目撃した親戚一同の記憶の中に、一生残り続けるんだろうな。



祖父の遺影は、実は両親の結婚式のときの写真が使われたらしい。

それが関係あるのかどうかわからないけれど、その日以来、父親の顔に涙ボクロが現れた。
しかも、祖父とまったく同じ場所に!

単なる偶然なのか、祖父の形見のようなものなのかわからないけれど、とにかく不思議なことが立て続けに起きたのだ。


それからしばらくして、母親のお腹に宿った子ども。

父親の涙ボクロを通じて受け継がれた祖父の魂の生まれ変わりなのかもしれない、そう思えて仕方がなかった。




お盆……

旅行に祭りに、家族や恋人同士の間ではイベントは目白押しの楽しい期間。
だけど、本来は死者の魂を供養する期間。

本当に死者の魂が帰ってくるのだとしたら、祖父に伝えたい。


いつも、アタシたちを見守っていてくれて、ありがとう。

アタシたち家族が幸せに暮らせるのは、

きっとおじいちゃんのおかげ。
これからも今以上に頑張るので、また会いに来てください。




今夜は、会社のビルの屋上から、五山の送り火を見ることにします。


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