いらないものがたくさんあるので
見に来て、ほしいものはもっていってください。
ねぇおねがい、だれかきて。
オババが朝一番でバザーを開いた。
ゴミでも何でも、持たせておくと後が面倒なので、できるだけ取り上げたい。
「これはなにかしら、どうしたらいいかしら」と何年も前の書類を発見しては困惑するからだ。
勝手に困惑するのは構わないが、それを「あなたおねがい」と他人に託すので迷惑なのだ。
当然のように誰も部屋に行きたがらないが、上記の理由から
ゴミならすべて回収して処分しよう
と重い腰を上げてオババの部屋に行った。
応接テーブルの上にズラリと並んでいたのは傘。
ちょっと上等な傘からビニール傘まで様々。
何を言ってるのかとても分かりづらいのだが、要約すると
玄関の傘置き場に置いてあったから邪魔なので持ってきたけど
どうしていいかわからないし、もったいないから
欲しいのが有ったら持っていけばいい
そういう内容だった。
ようするに
職場で発生していた傘泥棒の犯人はオババだったということです。
いくつか、勝手に使っているのはうすうす感じていたのですけど
いよいよ尻尾を出しましたよ。