「経費があれば そんなに税金払わなくていいんでしょ?」


「いったいどういうものが経費にできるのですか??」



                                     という質問もよく受けます。



      売上から引ける経費っていったいなんでしょう???


法律上では下記のように定められています。(別段の定めあり)


その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額または雑所得の金額(事業所得の金額および雑所得の金額のうち山林の伐採または譲渡に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入すべき金額は、


これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他その総収入金額を得るため直接要した費用の額および、

その年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用


ただし、償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものは除かれる(所法37条1項)



つまりその収入を得るために支払わなければならなかったお金を経費ということです。

 

ただし、

その事業年度の終わるまでに支払う額がはっきりしない あるいは支払うかどうかもはっきりしないような

ものは除かれます。


よくいわれるのが

「綺麗な女性税理士のほうが お客もいっぱいきそうだから 

                    私が綺麗になるためのエステや化粧品は経費ですよね???」


                                                  というような話


もう一度うえの条文を見てみてください


「~得るために直接要した費用」 「~生ずべき業務について生じた費用」


とありますね。 


ちょっと専門的にいうと「その経費支払いが売上と直接的因果関係があるかないか」というのが判断基準の


ひとつになってきます。


上記のような「お前はタレントかっ!」と総つっこみをくらいそうな


「たとえ綺麗になったからといって お客が必ず増えるんかいっ」ともいわれそうな


例では「直接的因果関係がある」とはいいにくいですよね~


              つまり税理士の払ったエステ代は経費にならないということです・・・・





 行っている事業の内容により 同じものを買っても経費になる人とならない人がいます。


フォトショップという画像処理ソフトの購入費でも


ネットショップ事業を行っていたり 映像関係の仕事を行っているなどフォトショップを仕事で使って


お金を稼いでいる方々(フォトショップがないと仕事がなりたたない)は


文句なしに経費になります。(10万以上なので特例を使わない限り資産計上ですが)


一方


私たち税理士やタクシーの運転手さんなどが趣味でフォトショップを購入しても経費にはなりません。

          (事業用のホームページを作成するための購入なら話は別ですが)


また

家事上の費用(私用)や所得税、住民税、罰金、科料、業務に関連して故意または重大な過失によつて

他人の権利を侵害したことにより支払う損害賠償金などは、いずれの所得の必要経費にもならない(所法45条1項)


ということも定められています。



ほかに、社会保険診療報酬に係る医業所得(お医者さんのことですね)については


その支払いを受ける金額に一定の経費率を掛けて計算した金額を必要経費とすることができます。(措法26条)



これは経費になるのかならないのか・・・で迷ったら


その支払いはその事業をすることによって起こっているものなのか


その支払いをすることによって 売上増加につながるのか


                                           を考えてみるといいと思います~