1月のある夜、飲んだくれて帰宅して寝ようとした時に連絡が来た。お世話になった神楽坂の鮨屋の先代大将の訃報だった。ここ十年くらい神楽坂でも鮨屋の閉店が多いが、ここは数年前に代替わりして息子が頑張っており、彼が連絡をくれた。



初めて店に伺ったのは大学生の頃、先生に連れられてだった。それから20数年、お世話になった以外に言葉がない。多い年は年間250日くらい通ったかなぁ。いくらでもお店での思い出がよみがえる。

近くのバーで素敵な女性と出会い、翌日の夕食に誘った店もここだった。彼女も大将もお互いに気に入ってくれたおかげでうまくいった。今では大切な欠かせない存在になった。

中学・高校の同級生に偶然店で会ったこともある。

大学院の後輩達が何人かで偶然いて、ご馳走して財布がびっくりしたこともある(笑)

店に来て大将と何気ない話をしてる時間が好きだった。若い頃の話、気に入って使っていたという田中角栄の話、まだ街がもっと活気あった頃の神楽坂の話、大将が好きだったドライブの話。とても書ききれない。

でもここ数年はあまり顔出せてなかった。



先代大将の笑顔。

最後に会ったのは去年の夏、たまたま神楽坂のコンビニで出くわした。いつも通り変わらない感じで挨拶。近々また顔出しますねと行ったきり。行けばよかった。



数え切れないほど美味しいものを頂いたけど、写真を少しだけ。大好きないちご煮の写真は見当たらず残念。





何といっても穴子。

合掌。