今日は雨。
ふと横を見たらこの本があったので、読んだ。
15冊目
読了日 2011年6月17日
読んだ本 「雨の中の犬」 香納諒一
探偵を主人公としたハードボイルド作品。
連作短編集である。
主人公の一人称で描かれた作品集ではあるが、彼は狂言回し的な役割。
各作品に登場する、依頼人や犯人等の脇役たちの描写が素晴らしい。
クールを装いつつもその内には熱い思いがうかがえる探偵と、複雑な事情を抱えつつも懸命にもがく人々。
どの作品もラストには少し切なくなるような展開である。
久しぶりに同じ主人公の長編も読もうかな・・・。
乾いた文体と絶妙なキャラクター作り、プロット・・・お勧めの1冊である。