今日はまたまた北方謙三。
比較的新しい時期の作品。
7冊目
読了日 2011年6月10日
読んだ本 「彼が狼だった日」 北方謙三
北方さんらしいハードボイルド作品。
青年の夢とその夢の破綻。
傭兵の世界に身を置いて後年日本に戻る。
そこで出会った少年とよみがえる昔日の想い。
自分は彼と同じような経験をしたことなんかもちろんないが、それでも感情移入してしまう。
北方さんファンもこの作品で初めて読む方も、きっと気に入って頂けるだろう作品だと思う。
作中から
「男ってのは、いつもひとりなんだ。ひとりだとわかった上での、友だちだ。おまえは俺の友だちだよ。生きてりゃ、必ず会える。そう思える友だちがいるってのは、いいもんだと俺も思いはじめた。」
ラスト近くで主人公が少年にかける言葉である。
ひとりだけど、ひとりじゃない。名言だね。