ちょっぴり考え事があったので吉祥寺で降りて散歩することにした。
同じ車両には女の子二人を連れたお母さん。
ベビーカーにスーツケースを乗せ下の子を抱っこしている。
上の子は幼稚園ぐらいかな。
すごく聞き分けがいい子でお母さんの言うことをちゃんと聞いてた。
その親子も同じく吉祥寺で降りた。
私の前を歩いてホームから改札へと向かう親子。
エスカレーターがあるものの荷物も多いし大変そうだなと思っていたら
お母さんが振りかえって立ち止まった。
後から行こうと気を使ってくれたのだろうかと思い
「ゆっくりどうぞ」と言ったがそうではなかった。
「申し訳ないのですが、娘と一緒にエスカレーターに乗ってもらえますか?」
というお願いで、もちろんです、と答えた。
「一緒にのろうか?」と手を差し出すと小さくてやわらかい手。
小さな手を握った瞬間に愛おしさと責任感のような感情が湧き上がる。
ほんの10秒ぐらいの間だったけれど。
改札について繋いでいた手を離し、バイバイすると女の子も小さい手を振り返してくれた。
雨上がりの空気はやわらかくてふわふわしていた。
井の頭公園を歩きながらさっきの女の子の手の感触を思い出してみる。
手を繋ぐとき、無意識だったけどいつもと違うことがあった。
それは手を「引く」方だったということ。
手を「引く」側と「引かれる」側では手の繋ぎ方が異なる。
自然と引くように手を差し出していた。
いつか自分の子供の手を引いて歩くときがくるのかな。
小さくてやわらかい手。
守ってあげようとぎゅっとしすぎるとつぶれてしまいそう。
愛しくてたまらない。