一生に、たった一人だけ


17歳になった息子の、わりとずっと変わらない恋愛観です。

妹とは結婚できないとわかって少したった頃から、

「ぼくは、一人の人とだけ付き合って、その人と結婚したいんだ」

と言っており、

小さい頃は、

「まぁ〜、ロマンチックね〜ニコニコ🩷」

などと言っていたのですが、

17歳になっても変わらないので、最近は、

「いや、でも、ほら、付き合ってみてわかることもあると思うし、ねぇ…」

とやんわりカジュアルなお付き合いを勧めてみたりもしているのですが、

うっかりすると、ものすごく穢らわしいものを見るような目で見られそうになります。



ただ、その理由はというと、ロマンチックからは程遠く、超合理的で、

「どうせ別れるなら、そこに割く時間とか労力とかお金とか、無駄じゃない?」


いや、断じて無駄ではない!

失敗して初めてわかることもあるんだよ!!

これがZ世代の特徴とされている、コスパ・タイパ重視というものなのか…?



と言いながらも、

ママだって、憧れなくもないけどね、

母にはもう無理なロマンチック。


でもさー、

いやー、少ないのよ、ほんとに。

初恋が実って結婚までたどり着いたカップル、ママ、リアルでは一組も知らないもの。




 ガトー・エシレ ナチュール


さて、そんな息子も、私も(娘も)、恋焦がれる食べ物があります。

バターです。

特に好きなのがエシレ。

オーボンブール Au Bon Beurreも好きです!

フランスに行く人がいたら、拝み倒して買ってきてもらいます。


一度でいいから、好きなだけバターを食べてみたいな…。

そのまま丸かじりしてみたい…よだれ


叶わぬ夢だと思っていたのですが、

丸の内にエシレ・メゾンデュプールがオープン。

そちらの限定のバターケーキ、ガトー・エシレ ナチュールは、バタークリームの50%がエシレバターだというではありませんか!

50%がエシレバターでできているということは、もう100パーエシレバターと言っても過言ではありません!!

(よく考えると50%です)

(よく考えなくても50%です)

バター丸かじりの夢が、遂に現実のものとなったのです!!!


でも、こちら、1日15台か16台ほどしか販売されないので、開店前から並ばなくてはなりません。

夫が「行こうか?」と言ってくれるのを、「いいよ、いいよ、悪いよ」と断り続けて十数年、

遂に私の制止を振り切って、並んで買ってきてくれました。





食べる時は室温に戻してね〜

と言われたのですが、

冷たいバターをそのまま食べるのが好きなので、





半分はまた冷蔵庫に戻します。





さて、室温に近づいたら、いよいよ実食です。

(↑早く食べたくて、室温までは待てない)



一口食べて広がる、豊かなバターの香り…

なめらかな口当たり…

端の部分なんて、バタークリームが、これでもか!という厚みで、

まさにバターを丸かじりしたいという夢が叶った瞬間でした。




無塩の…




「無塩」バター、丸かじり…



本当に通な方は、無塩で味わってこそのバターなのだと思います。

お蕎麦も、まずはつゆにつけずに食べる、みたいな。


でも、私はお蕎麦も初めからつゆにつけて食べるし、バターも有塩が好きなんです…。

フィナンシェを焼く時も、有塩バターを使います。

バケットに有塩バターを乗せて(塗って、ではありません、乗せます、結構分厚いやつ)食べる時のしあわせなこと…!




もう、切り替えなくてはいけません。

バターケーキに有塩バターを求めてはいけないのです。

バターケーキとして味わわなければ!





家族全員で笑ってしまいます。

あんなにたのしみにしてたのにね笑

いや、おいしいんだと思います、ケーキとして食べたら!

だけど、ケーキを求めていたわけじゃなかったんだと思います。

なので、夫など、

「これさ、バケットに乗せて塩かけたらうまいんじゃないかな!?」

などと言います。

きみきみ、それを有塩バターと言うんやで。

作って下さった方々に失礼だからやめんしゃい!!!ムキー




どんなにいいものであっても、受け取る側のニーズと合致していないとこういうことになるんだよ、というとてもいい例となりました。


「いい経験になったね」

「百聞は一見に如かずだね」

と言い合っていると、息子が、

「それ、続きあったよね」

あったあった、なんだっけ?

「ん〜…百見は一なんとかに如かず」


百聞は一見に如かず、

こう続きます。


百見は一考に如かず

百考は一行に如かず ←ここ?

百行は一効に如かず



今回の出来事はさしずめ、百考は一行に如かずってところでしょうか。





息子よ、

やっぱりやってみてわかることもあると思うんだよ。

いくら頭の中でこねくり回してわかったつもりになってても、やってみて違ったな〜ってこと、あると思う。

ママだって、こんなことになると思ってなかったもん!


だから、とりあえず、「大好き!」って言ってくれた方のお嬢さんをデートにお誘いしてみたらいいと思うな〜。




ちなみに、室温に戻そうとしたものの方が、(まだ戻ってはいませんでしたが)香りが強く感じられ、風味をたのしむにはやはりその方がいいんだろうなと思うのですが、

どうしてもバターから離れられず、溶けたバターより冷たいバターが好きなので、私は冷蔵庫から出したらすぐに食べたいなーと思いました。









こんな話をしていたら、バターが食べたくなってきたので、



うちにあるカルピスバターをいただきます。

カルピスバターも十分おいしいし、エシレやオーボンブールよりお手頃で、スーパーで買えて、なんて素晴らしいのでしょう!

カルピスバター、大好きですニコニコ







バターと共にあらんことを。