男友達。
高校生の時、人生で唯一と言ってもいい、
性別が「男」の友人ができました。
1年生の夏休み、
予備校の夏期講習の国語の授業で席が隣になった彼は、授業で当てられて困っている私にこっそり彼の答えを見せてくれて、
それで私は難を逃れられました。
話してみたら同じ高校だということがわかり、
家にも遊びに行くし、
メールもわりと頻繁に送り合うし、
大学も同じ大学に進学したので、
学食で一緒にごはんを食べたり、
私も彼も大学の近くに駐車場を借りていて、車で通学していたのですが、
その駐車場も、お隣のお隣のお隣さんでした。
私が結婚してからも、
うちに遊びに来てくれていたし、
10年以上のお付き合いだった彼は、
とてもよくベストを着る人で、
いつかの誕生日には、
ベストをプレゼントしたこともあります。
ベスト。
自分が着るのも好きなのですが、
着ている人も大好きです。
見た目も好きだし、
袖がないから動きやすい所も、
ちょっとの気温差にも対応してくれる所も、
とても好きです。
ベストを着ている人が、
お店の人に声を荒げたり、
学校の先生に理不尽なクレームをつけたり、
医療従事者の方に暴力を振るったりする所は、
ちょっと想像しにくくて、
なんとなく、優しくて、温厚で、
スマートな印象がある所も好きなのだと思います。
彼と初めて会ったのは夏だったので、
私が彼と親しくなったこととベストは一見関係がなさそうですが、
その後、仲良くなっていく上で、
ベストは欠かせない要素だったと思います。
私は今でもベストが大好きで、
いろいろ着てきたのですが、
今はこちらの、少し前のkazumiさんコラボのベストに落ち着いています。
(イロチ買いしました。ブラウンも持っていたのですが、ミニマリストを志望する過程で、泣く泣く手放しました。)
先日買ったスカートにも合わせます。
まだ寒いので、デニムジャケットを着たり、
もっと暖かくなってきたら、ブラウス1枚で着たりもすると思うのですが、
ベストが着られる時期が大好きです。
- TSUHARU by Samansa Mos2
- パーツレース刺繍スカート
靴は、ブーツを履いたり、カンフーシューズを履いたりすることが多いのですが、
(私はレザーのしか持っていないので、
麻のもほしいな…とずっと思っています)
春は、こちらの白いドレスシューズを履くのも好きです。
そういえば、靴といえば、
彼の奥さんがまだ奥さんではなかった時、
(奥さんも、私たちと同じ高校の出身でした)
デートの話をしてくれたのですが、
「彼女、背が小さいから、
身長差を気にしてて、
(彼は180センチ近い人です)
結構ヒールの高い靴をがんばって履いてきてくれたらしくて、
足が痛くなっちゃったって言っててさ、
可愛かったんだよね・・・」
と言い、私含め、その場にいた女子全員から、
「あぁ、気持ちよく騙されてるなぁ・・・」
と生温かい視線を送られることとなりました。
私たちは誰も、歩くデートで、
ヒールの高い靴を履きません。
「でも、これが女子力ってやつかね〜」と、
彼がいない時にみんなでしみじみしました。
奥さんは、彼の女友達である私たちのことが大嫌いだったので、
高校時代は、よく、
少女マンガみたいに睨まれたり、
「フンッ!」ってされたりしました。
こんなマンガみたいなことあるんだね!と、
みんなで驚きましたが、
誰も彼にはそのことを告げず、
(彼がしあわせなら、それでいいのです。
それに、そんなことをしてしまうくらい彼のことが好きな彼女のことは、
私たちも嫌いにはなれません)
彼は可憐でかわいいあやかさんと
結婚することになりました。
私たちは結婚式にも呼んでもらえず、
(「ほんっとにごめん!
あやかが不安がるんだ」
「全然いいよ〜、
何か他で問題ないお祝いをさせてね〜」)
彼の結婚を機に、連絡を取らなくなりました。
取ろうと思えば取れるのですが、
それで彼が彼女と揉めるのは、私たちの望む所ではないので、
本当にそれ以来、一切連絡を取っていません。
一度だけ、偶然、友人が彼を見かけたそうなのですが、
とても元気そうだったそうです。
「ベスト着てた?」と聞くと、
「着てた着てた!笑」
と返ってきて、なんだかうれしかったです。