アウトレット…
それは、ミニマリスト見習いが絶対に足を踏み入れてはならない所です。
ミニマリストであれば、必要なものだけを見極め、買い物で失敗することなどありませんので、
ミニマリストになった暁には、いくらでも行って大丈夫です。
ですが、まだミニマリストになりきれていない見習いとなると、そこは試練というには厳しすぎる場所です。
それなのに、行ってきました、
ラスベガスのノースプレミアムアウトレット。
ノースプレミアムアウトレットには、チーズケーキファクトリーがあるのです。
私の周りでも賛否両論あるチーズケーキファクトリー。
毎回行くほど好き、という方がいる一方、「そんなにおいしくなくない?」という評価をする方もそこそこいらっしゃいます。
私はと言うと、お値段を考えたらなかなかいいんじゃないのかなぁと思っています。
ハワイにもあるので、慣れていて安心感もあります。
「新規開拓こそ旅の醍醐味!冒険大好き!!」という方にとっては面白みが欠ける面があるのは否めないのですが、
旅の食事で大失敗したくない、食べるもので困りたくない、
旅行中は、日本にいる時と違って色々気を使わないといけないので、食事中は心配しないでのんびりしたい、
という場合には、やっぱり重宝するお店の一つです。
なので、「チーズケーキファクトリーでランチでもしよっか」という大義名分を掲げ、バスを乗り継ぎ行ってまいりました。
まだミニマリスト見習いであるにも関わらず。
いや、違います、チーズケーキファクトリーに行くんですもの。
ごはん食べに行くんです。
ですので、着いたら、チーズケーキファクトリーに一直線です。
そして、予約をお願いすると、
1時間後くらいでお願いすることができました。
となると、
「1時間ね・・・」
「ちょっと見に行く・・・?」
「うん、ちょっと見に行ってみよっか・・・」
1時間後にはホクホクな私と娘。
ちょうどよく歩いてお腹も空いて、お食事もおいしいってものです。
でも、こちらのフライドスイートポテトは、こどもたちには普通にポテトの方がいいと言われてしまいました。
私が冒険すると、得てしてこういうことになります。
甘いさつまいものフライ、これはこれでおいしかったと思うんだけどなー。
そういえば、お手洗いに行こうとしたら、私たちのお席からだと、一旦お外に出る作りになっていたのですが、
でも、お外に出られるドアが、押しても引いてもびくともしないんです。
スタッフさんたちはどうやってここをあんなにするすると通っていらっしゃるの!?と困っていたら、
白人の小さな男の子が来て、開けてくれました。
腕力で開けているように見えたのですが、私の気が付かない間に何らかの操作をしていたのでしょうか。。。
私の力では全く開けられなかったので、未だに不思議です。魔法か…!?
しかも、こんなに小さいのに、私を先に通してくれるというジェントルマンぶり…!
うちの愚息も、ぜひあんなジェントルマンに育ってほしいですが、
彼の場合、ドアを開けて差し上げることまではできても、うっかりスマホに気を取られて、お相手をドアに挟んでしまうのではないかと心配です。
さて、そのチーズケーキファクトリーについて時々話題になるのが、接客のレベル。
そもそも高級店ではないので、ある程度は仕方ないんじゃないのかなぁと思いますし、
人気店で、とにかくお忙しそうなので、至れり尽くせりが期待できるお店ではありません。
という心構えで行っているせいか、私はむしろ、いつも良くしていただいてるなぁと思うのですが、
今回テーブルについてくださっていた方は、そういう枠から外れた、とても興味深い接客をされる方でした。
なんというか、淡々としていらっしゃるのです。
それでいて冷たいわけでもありません。
「こっちだって忙しいんだよ!」みたいな負のオーラが出ているわけではないのですが、
できないことはできない、と断られます。
待ってほしいと言われます。
そして、手を動かしながらも、忙しい状況をものすごく丁寧に説明して下さいます。
カトラリーの数が足りていなくて、たまたま近くを通られたので、こちらからお声がけしてしまったのですが、
申し訳ない、と言いつつも、大仰に申し訳なさそうにするわけではなく、
これやってこれやって、その後にまた来るから、と説明してくださり、
物事は起こるべき順番に沿って進んでいくという確信に満ちていている感じです。
その結果なのか、纏っている雰囲気がとてもクール。
黒人の男性の方で、耳に光る大粒のピアスがとても素敵です。
慌てたり焦ったりせず、でも、怠けたりもせず、
媚びへつらうでもなく、かといって不遜な態度を取ったりもせず。
「忙しくて、ほんとすみません💦」でもなく、
「忙しいんだよ、見りゃわかるだろうが!」でもなく、
「こういう状況です、ご理解下さい。」
私は今まで、そういうフラットな接客を受けたことがなかったので、本当にびっくりしてしまいました。
もちろん、すごくにこやかに接していただける、丁寧で温かい接客も大好きです。
でも、ちょっと心配になるというか、
少なくとも、何でもかんでも謝ってほしいわけではないのです。
(例えば何かの天気のせいで電車が遅れたりしても、謝罪のアナウンスには毎度びっくりしてしまいます。鉄道会社の皆様は何も悪くないと思う!💦むしろこんな天気で大変な中、ありがとうごぜえますだ!という気分になります。)
もちろんあたたかさにはとても感謝するのですが、ありがたい気持ちを持つのと同時に、
無理をさせてしまっているような気がして、気が引けてしまう時もあるのです。
それで、その彼の、なんとも淡々とした、波のない落ち着いた接客に、ちょっと感動を覚えたのでした。
さて、チーズケーキファクトリーの予約時間を待つ間に買ってしまったバッグの一つがこちら。
kate spade の3Dトイストア。
わかっています!
この、いつ使うのよ、というデザインに加え、季節感限定しまくりのリース。
汎用性を追求すべきミニマリストの真逆を行っています。
でもかわいい・・・!
ケイトスペードの罠に何度もかかってきた私が言います。
この罠を避けることを諦めるのにかかった時間は、2秒です!
買ったことに、1ミリも後悔はありません。
その分、カバンをしまうスペースはちょっと窮屈になってしまって、ミニマリスト見習い失格ですし、
「よくまぁこんなものを持って」と思われることはあるかもしれません。
でも、面と向かって「あなた、いい歳してこんなものを持って恥ずかしくないんですか?」などと言われることは多分ないし、
(もし万が一そういう人がいらっしゃったら、そんな方には、「そちらこそ、わざわざ人を捕まえてそんなことを言って、恥ずかしくないんですか?」と思えばいい気がします。)
そんなことを気にするよりも、「素敵なバッグね」と言ってくださる方がたくさんいらっしゃって、楽しくうれしい気持ちになるので、それでヨシ!としています。
娘が使っていた日も、「どこの?kate spadeなの?」と聞かれたり、「そのバッグいいね」と褒めてもらったりして、とてもうれしそうでした。
そう、「そのバッグいいね」。
もちろん、抑揚をつけて、「まぁ〜!」といった感じで言ってくださる方もいらっしゃって、それはそれでとてもうれしいのですが、
私がびっくりするのは、声に抑揚をつけたりしない、サラッとした「Your bag is cool.」
親指を立てて、いいね👍付きにして下ったりはするのですが、とにかくクール。あなたがcool。
観たことはないのですが、なんとなく、参議院議員の三原じゅん子さんが演じていらっしゃったような、スケバンっぽい感じが思い起こされます。
「あんたのそれ、いいじゃん、イカしてるよ」みたいな感じです。
かっこいいなぁ。。。
かっこいいし、ほんとにお世辞ではなくそう思って下さっている感じがするのです。
私は、実際このバッグをお店で見た時など、「かわいいーーーーーーーー!!!❤️」と大騒ぎしてしまったのですが、
これだとやはり、トゥーマッチな感じがします。
まぁ、実際テンションが上がっているので、トゥーマッチでもなんでもないんですけど、
40代ともなれば、そこは落ち着いて、
「素敵なバッグね」とサラリと言いたいものです。
チーズケーキファクトリーでも思いましたが、40代ともなると、盛らない美学、落ち着きを身につけたいのです。
私も娘もそうですが、いいね、と言っていただけると、やっぱりうれしかったです。
話しかけていただけて、ちょっとお話ができたのも、うれしかったです。
今の私は、どんなに心の中で「ぎゃーーーーー!あの方のあれ!すごい素敵!!かわいい!!!」と思っても、
実際にそれをお伝えできるかというと、勇気がなくて、「それ、すごい素敵です・・・!!」と念を送ることしかできません。
私が今のテンションで心の中を飛び出したら、お相手に軽く恐怖を感じさせてしまうと思うので、今の所は飛び出さない方がいいのだと思うのですが、
もうそろそろ、落ち着いた「いいじゃん、イカしてるよ」を身につけて、言える側になりたいのです。
ちなみに、逆のこともありました。
こちらのバッグを私が使っていて、ディズニーのセキュリティチェックを受けている時でした。
私が並んでいたレーンの、メガネをかけた、いかにも真面目そうな係員の方がバッグの中身をチェックをして下さっていると、
その後ろから、
「Toy shop !!? 」と言いながら、黒人のアフロの若い男性のスタッフさんが顔を出してきました。
最初から声が裏返っていて、私のバッグを覗き込んで大笑いしています。
「トイショップって!!」みたいな感じです。
あまりに笑われるので、「そんなに笑わないでよー」と軽く睨むと、
「待って、待って」みたいなジェスチャーをしながら、
「ごめんごめん!違うんだ、いいね、君のバッグすごくいいね!すっごいいいよ!!」と何度も言ってはくれましたが、
メガネのスタッフさんに、「いいから、もう、持ち場戻れよ」と追い返されて帰って行く時も、
「トイショップ!!トイショップ!!!」とお腹を抱えて笑いながら帰っていきました。
Great !って何よ、褒める気ゼロやん、と思いましたが、本当に悪気はなさそうです。
本気で面白いと思ってくれていたのなら、まぁそれもいいか、とは思うものの、
やっぱり、人を褒めるなら、テンションは低めが正解だな、と思いました。
目指すべきはスケバンです。