「ババがいのいー」
「パバがいあいー」
「ブェーーンヒックヒック」
線路の近くで全力で区内に響かんばかりの大声で
泣き叫ぶ小さな男の子に出会った。
迷子だった。
彼にとっては予測不可能な不安と恐怖。
まさにサバイバルだ。
不安だったね。頑張ったんだね。もう大丈夫だよ。一緒に探そうね。2人で探せば絶対見つかるからね。
目線を合わせて話しができるように声がけをする。
つぶらな眼から垂れ流された涙の栓が少し絞まった。
電話番号わかる?
……。
お家はどこ?
…(指であっちと指す)…。
どうやら家に帰ることを望んでない様子。
言葉なんてなくたって意志って伝わるもの。
そう彼は探したいのだ。
小さな小さな手とゆっくりパパ探しの旅に出る。
ゆっくりゆっくり彼のペースに合わせて情報を集める。
散歩に来ていたこと。
マクドナルドに立ち寄ったこと。
探しているのはパパだということ。
2人でマクドナルドに戻り
彼自身もパパがいないことを確認した。
そこで警察のお兄さんに手伝ってもらうことを
提案する。
絶対に見つけてくれるから
行ってみる?
…コクリ…。
警察で彼は蚊の鳴くような声で
でもしっかりとそこにいて
名前と年齢を伝え
最後には1人で待てるという意思表示まで
見せてくれた。
そのことに私は胸が熱くなりジーンジーンと
感動してしまった。
サバイバルな状況での
行動や周りの関わり方が相手にとって
凄く大切であることを私はセラピストの方や
ボディーワーカーの方々から多くを学んだ。
フォーカシングも勉強に行ってよかった。
その場で受容され安心できることが
どれほど大切かを私自身、身に染みている。
彼が思い切り泣き叫ぶことができて良かった。
学んできたことが
腹落ちする出来事だった。
5歳のはやとくん、頑張ったね。
お父さんに会えてよかったね。
30分間の2人サバイバルでした。
博美