気功術の要所【胞中】その19の続編で、修羅界です。
「怒り」「うらみ」「焼きもち」といったネガティブ感情を表面的に顕した攻撃的なのも修羅界と言えますし、ネガティブ感情を内側に抑えて媚びへつらうのも修羅界となります。
「アイツに勝ちたい」というのも修羅界の場合があります。
あからさまに怒っているのが修羅界というだけではないということが奥深いところですね。
自分に怒っていたり、グチや文句をブツブツ独り言しているのは修羅界ではなくて、地獄界だったり畜生界だったりすることもあります。
自分のダメなところは棚上げ状態で相手を責める方にバランスが傾いていると修羅界ということになりましょうか。
その上で、攻撃性が表に出るか、仮面の下に隠すかは、いろいろあるということになりましょう。
自分にも他人にもネガティブなストレス波動を与えてしまいがちなところも修羅界の特徴となります。
ねじまがった怒りの行為で、大きなネガティブ波動を自身に蓄積することになるでしょう。
修羅界の出しまくりでも、いいことだったらいいじゃないか、という考え方もありますが、心身の健康という観点からは、おススメできる状態とは言えませんね。
△修羅界所具地獄界
他人への「怒り」「怨み」「焼きもち」といったネガティブな感情や言動が功を奏さずに悩み苦しんでいる状態。
たとえば、
・ストーカー行為が成功しないことに苦しんでいる状態
・嫌な上司に付き従わなければならない煮え湯を飲むようなときの部下
・彼や旦那に怒り心頭なのに気持ちを晴らせず偽りの言動をしている自分に苦しむ女性
・かなわないライバルを見て屈辱感を抱くスポーツ選手
・先生に怒られて何も言い返せずに膨れっ面をして我慢している子供
△修羅界所具餓鬼界
あんたが悪いんだー!うわーっ!状態。
たとえば、
・あからさまなストーカー
・むかつく部下にモラハラする上司
・違反者を怒鳴り散らす警備員や警察官
・子供にヒステリーを起こす母親
・自爆するような下克上をしてしまっている会社員
・先生に腹を立ててイスを蹴飛ばして教室からエスケープする子供
△修羅界所具畜生界
他人への「怒り」「怨み」「焼きもち」といったネガティブな感情を、巧妙なやり口で晴らそうとしている状態。
たとえば、
・上司に媚びへつらいながら失脚させようとしたり、追い抜こうとしている部下
・むかつく部下をジワジワと退職へおいこむ上司
・振り向いてくれない異性を不幸にするために陰であの手この手を使う人
△修羅界所具修羅界
他人への「怒り」「怨み」「焼きもち」といったネガティブな感情を、表立った実力行使で晴らそうとしている状態。
たとえば
・夫婦間の肉体的な暴力の一部
・器物損壊の一部
・傷害事件の一部
△修羅界所具人界
他人への「怒り」「怨み」「焼きもち」といったネガティブな感情を、フェアなやり方ではあるものの自分の都合のいいように解決しようとする状態。
たとえば
・敵国との交渉をしているとき。
・恋のライバルに勝つために自分を磨いたり、好きな人へのアプローチを考えているとき。
・新品を注文したら故障品が届いたので、内心では怒りながらも落ち着いて業者に電話して事情を説明し交換を依頼しているとき。
・ルールを守らない相手に内心では怒っていながらも、口頭や文章で事情を説明して引き下がってもらおうとしているとき。
△修羅界所具天界
他人へのネガティブ感情が一時的に晴らせてバンザーイ!
△修羅界所具声聞界
他人への「怒り」「怨み」「焼きもち」といったネガティブな感情を晴らすための方法について考えたり学んだり教えを受けたりしている状態。
たとえば
・恋愛の達人に、恋敵に勝つ方法を伝授してもらっているとき
・北斗神拳を修行しているラオウ
・戦時中に、真剣に本気で軍事訓練に取り組んでいた国民
・いつか誰かを見返してやるために学んでいる状態
△修羅界所具縁覚界
自分なりの修羅界な覚りを得た状態。
たとえば、
・恋のトライアングルに敗れたときに、これまでの思い出を走馬灯のように思い返しながら、自分の至らなかったことを反省したり、恋敵の優れていたところに感心している状態
・銃弾の雨の中、弾に当たらない道を感覚で捉えて敵軍に突き進むナポレオン状態
・仇敵の報復に合って因果応報を悟り中のとき
・いつでも敵を撃ち自らも負傷する覚悟を決めて警備しているときに極限の集中力でゾーンに入っているSP
△修羅界所具菩薩界
ねじまがった心ではあるけれども、他人を大切にしている状態。
たとえば、
・怒り心頭なのに子供の世話をするお母さん
・内心は憎しみや怒りが渦巻いているのに情愛の執着に囚われて家族のために尽くす女性
・内心では怒りをもちながらもペコペコ媚びへつらって上司のために役立つことを率先して行う秘書
△修羅界所具仏界
「傲慢」「ウソ」「俺は良くてお前が悪い」「怒りの矛先をぶっ倒し」といったことが最高に満たされて充実感にあふれている状態。
たとえば、
・北斗の拳に出てきそうなラオウみたいな感じ
・無双状態の戦国武将
・裏社会の無敵のボス
・白ヒゲが海軍ぶっつぶしてエース奪還して隠居となりエースが四皇になった姿を眺めているとき
・ルール違反したら社長でもお得意さんでも容赦しない無敵の警備員さん。
つづく。