今回の読書メモ。は超長くなりそうなんだよな(笑)

ぼちぼち行くか~ヾ( ´ー`)

■さて、心構えを一つ

外国を旅行して廻ると、ある町なり、国なりの印象が、
いかに瑣末なことにかかっているかということに気づくものである。
(中略)
「偏見を得ようとするなら、旅行するにしくはない」という言葉がある。
まさにハタと膝を打ちたくなる言葉ではないか。
われわれが、いかに儚い印象から、いかに確乎たる結論を得ているか、これは驚くべきものがある。
 
 これはまた、立場を変えて言えば、われわれ旅行者の些細な行動から、その国の人たちが、
日本人に対する、確乎たる印象を作りあげているに違いないということである。
 
 旅行者は、それゆえ、事実、その母国を代表していると思わなければならぬ。
 つまり心構え、としてはこれに尽きるのだが、今一つ附け加えよう。

 ホーム・シックというものがある。これは一時、人生から降りている状態である。

今の、この生活は、仮の生活である、という気持ち。日本に帰った時にこそ、
本当の生活が始まるのだ、という気持ちである。

 勇気を奮い起さねばならぬのは、この時である。人生から降りてはいけないのだ。

成程言葉が不自由であるかもしれぬ。孤独であるかもしれぬ。
しかし、それを仮の生活だといいのがれてしまってはいけない。

 それが、現実であると受けとめた時に、外国生活は、初めて意味を持って来る、と思われるのです。



………う~~~~~ん、長い!(笑)

でもやっぱり、いい言葉たちだね(b^-゜)
続き。

12月1日
<ま、人生はだましだまし保ってゆくもの、ゴチャゴチャしてるうちに、持ち時間、終るわよ>
(人生は、だましだまし より)

12月2日
私は、男・女の境界をなくすより、つくったほうが、断然、人生はたのしいと思うのだ。
(こういうと、多分反対意見は多いと思うが、理不尽な不平等は是正すべきであるものの、
伝統的文化の領域では、男女差をみとめた方が、人生にバラエティができていいんじゃないか、と思う)
(ひよこのひとりごと より)

12月3日
自分が択びとった別れでなく、向うが去っていってしまったときは、
「別れ」の波はとても大きく、足もとをさらわれてしまうかもしれない。
生きているものの息の根をむりに止めるような別れは、女の手に、あと何も残さないほど
ショックは大きいが、それでも潮が引いてしばらくたつと、結晶のかけらが
残って光っているのをみつけるだろう。それは、「あんなに烈しいショックだったのに、
まだ生きてる……」という大発見である。そのうちにオナカが空いてくるという小発見。
やがて、「お互い、こうしかできなかったんだ」ということを発見する。
こうやって女たちは別れのたびに、少しずつタカラモノを手中にし、それが女たちを美しくしてゆく。
(ほのかに白粉の匂い より)


目次の題名をまとめてみる。

一月 人生をおいしくする
二月 愛するものを一つでも多く持っているということ
三月 いそいそとする
四月 面白がる
五月 気をとり直す、という才能
六月 幸福の味わい
七月 上機嫌はいちばん
八月 ロマンチックというのは
九月 言葉の魔法
十月 夢をあきらめない
十一月 毎日の楽しさ、というも
十二月 人生のタカラモノ



まとめはおしまいニコニコ
続き。

10月6日
老けるのと「お婆ンくさくなる」のとは別である。

10月7日
私は、男でも女でも、一瞬、心を奪われる、というさまを見せる人がとても好きだった。
またいえば、単純なことに心を奪われる人ほど、好きだった。

10月24日
好きな言葉の筆頭は<惚れた弱み> (中略) それを相手に悟られまいと
いろいろ気を遣っているところに、いうにいえぬ情緒が生れ、人柄の奥ゆきも出てくる。
総じて<弱み>を持っている人はすてきである。

11月5日
ひらがなで書く、考える、ということは、ひらたく考えるということで、
平仮名を多用し、読みにくくすることではない(適所に漢字を入れたほうが読み取りも
理解も早い)。ひらたく考えるというのは<ねばならぬ>をやめて<こうしたい>と
いう気持ちに忠実になることであろう。(楽老抄より)

11月11日
毎日の楽しさ、というものは、子供が成長するみたいにあとへ、形になって残るという
ものではないが、しかし目に見えず蓄えられてゆく。小さいひとこまに、毎日の楽しさ
というものが、きれいな色で塗られてゆくと、何十年かたって生涯の終りに、びっくり
するようなきれいな模様を描き上げているのを発見する、そういうものであるのだろう。

11月17日
恋に関する疑惑は、相手に問いただしたとき、本当になってしまい、すべてが明るみへ
引き出されてしまうのだ。恋は問いただすものではないのだった。

11月19日
「恋という恋をしつくした女」は、おのずと人間の心に対して悟りというか、
解脱したものがあるのかもしれない。人間を洞察すると、ゆるすほか、なくなる。
個性がハッキリしてひとりだちできるのは、やさしい人でないとだめだというのは、
そのためである。そのやさしさは、相手をゆるすことのできる、強さに裏打ちされた
ものでないといけない。(iめぇ~る より)

11月24・25・26日

☆人生そのものは無味乾燥であるが、味わう人の舌によって、ちがう味が生れるのだ。

☆別れには、別ればなしなど必要はないのだ。少将が不用意に、
 「もし……したら別れる」と放言したときから、すでに別れははじまっており、
 愛は滅びはじめたのだ。

☆つくづく思うに、(昔から人間というものはそうだが)ことに現代では、
 真の生きるよろこびというのは、愛すること、愛されること、しかないのである。
 そして、私たちオトナが、これからの子どもに対して教えることは、
 人を愛することのできる人間になることだけである。

(魚は水に女は家に/不機嫌な恋人/iめぇ~る より)


続く。