• マーケティング戦略、戦術、実行の全体フロー
    マーケティングの基本的なステップと流れを図に示します。

  • 自社の事業や製品および対象分野によってマーケティングの内容は変わりますが、これが基本形です。
    このフローに沿ってマーケティングの戦略を策定し具体的な活動まで落とし込んでゆきます。
     
  •  戦略と戦術に分けて考える
    大きくマーケティング戦略と戦術に分かれます。戦略は企業ビジョンを実現していくための方向性と事業ドメインを決める事です。いきなり戦術であるマーケティングミックスの4Pに入る前に、まずは成功するための戦略シナリオに裏付けられた事業ドメインを決めることが大切です。
  •  マーケティングの基本は「3C+市場」
    マーケティングの基本は「3C+市場」を常に念頭に置き考えます。
    3Cとは自社(Company)、顧客(Customer)、競合(Competitor)です。
    企業が生存する環境である市場にどのような顧客がいるのか、そしてそこにはどのような競合がいるのかを念頭に置いて自社の戦略を立ててゆきます。常に競合を意識しておくことが大切です。最初は存在しなくても、必ず競合は現れてきます。そしてこの「3C+市場」の環境は常に変化しています。
  • 戦略の起点はビジョン
    戦略は経営理念にもとづく経営目標が起点になります。抽象的すぎる場合は、あるべき姿や目指すべき姿を具体化、明確化します。その場合、顧客の視点に立ってどのようなことに貢献するのかを考えます。
    色々なマーケティング戦略理論が世に出ていますが、環境が変わり陳腐化しているものもあります。切り口(成長、差別化、競争優位、非競争)などの戦略の目的に合わせて戦略理論を活用し、多方面の観点より思考をストレッチして戦略案を出して行きます。
     
  • n戦略の具体化は、R-STP、の順番で行う
    戦略ドメインの設定で決めた3要因をもとに、その市場のリサーチ(Research)、市場細分化(Segmentation)、標的市場の設定(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の順で戦略を具体化して行きます。それぞれのアルファベットの頭文字を取ってR-STPと呼んでいます。このR-STPのフレームワークはマーケティングではよく使いますので覚えておいてください。
     
  •  戦術の4Pは戦略以上に重要
    戦略を実行するための戦術が4Pのマーケティングミックスです。4Pとは製品(Product)、Price(価格)、Place(チャンネル)、Promotion(広告宣伝)のことです。優れた戦略でも実行できる4Pの戦術、手段がなければ絵に描いた餅です。
    特にモノづくりに注力してきた製造業が新しい分野や海外に進出して販売が思うように上がらない場合、原因は製品ではなくて他にあるかもしれません。特に流通チャンネルや広告宣伝が疎かになっているか気を付けてください。
  • 戦略の計画、実行、統制
    マーケティング戦略と戦術である4Pが決まるとそれを踏まえて需要予測と売上目標(KGI)を立て、進捗、達成度合いをモニタリングして早めに対策を打てるように定量的な評価指標(KPI)設定してPDCA管理のサイクルを回して行きます。
    このKGIと連動する適切なKPIを設定することがポイントです。