それから彼は61歳で自殺するまで作品を書き続けた。

そして、結婚も4度した。


ヘミングウェイは猟銃で自殺した。

自殺する前の晩、最後の奥さんとなった人は、彼の姿を憶えていた。


ヘミングウェイはイタリアの恋の歌謡を歌って眠った。

彼は微笑みながら目を閉じた。


「わたしのの髪は茶色というがちがうのよ。

 黒いいろよ。

 石炭のような色。

アモーレ、アーモーレ、アモーレ…」


アモーレは愛である。



老年を迎えたヘミングウェイを訪ねてきた若者がいた。

彼はアメリカ・キーウェストで10年過ごしたのち、メキシコへ渡った。


「あの、あなたの作品はあなた自身が描かれていると言われていますが、本当ですか?」

青年は尋ねた。


作家は答えた。

「それ以外に、作家は何を書けるというんだね?」



作品には、彼の戦地の経験と、人生が、

彼の思いをのせて描かれている。