宇宙戦争 [映画] | ぶちぶち日記

宇宙戦争 [映画]

観るつもりはなかったのですが、時間調整で観ちゃいました。 ねたばれです。


冒頭、クレーンを器用に操縦する姿からアグレッシブすぎる車の運転シーンへ。 こんな運転をする男、私は好きになれません。 いくら約束に遅れそうになっていても。 おまけに、約束の時間を勘違いしていた風をよそおったりして。 いい加減なやつ。 不実な男。


別れた妻から子供二人を預かった日、事件は起こります。 地下から出現した謎の兵器に駆逐される人々。 圧倒的な破壊力。 成すすべなし。 逃げるのみ。 小さい劇場で観てよかったです。 音と映像が畳み掛けるように恐怖を伝えます。 妹をかばう兄、兄に救いを求める妹。 父親の出番はありません。 


愛情があるから守るのか。 守るから愛情がわくのか。 ダメ父が次第に変わっていきます。 恐怖に駆られて逃げるだけだったのが、二人を守るために。 やがて、若い正義感と好奇心にあふれる長男は、父親の元を去ります。 わかるような、わからないような。 しかしこれで喪失を味わった父親は、娘を守るために知力体力を振り絞るのです。 時には倫理まで捨てて。


ひたすら逃げるだけですから、物足りない人も多いでしょうが、私は結構納得していました。 あれは、勝ち目ないです。 それよりも、あの状況で人が許されるのはどの程度のことだろうと思いながら観ていました。 唯一、動くであろう他人の車を奪うこと。 誰一人車に乗せないこと。 立ちふさがる人を撥ねる覚悟で突き進むこと。 人に銃を向けること。 狂った人を殺すこと。 正解はありません。


その他はつっこみどころ満載です。 アメリカ人は好奇心が強すぎです。 あんなものが地下から現れたら、取り囲んで見てないでさっさと逃げなさい!とか。 ハンディカムだけが動作していたのはヘンとか。 地下室って、そんなにすごいの?とか。 そもそも、何故宇宙人は100万年も前から兵器を埋めて見守っていたのか、待っていてから破壊するその目的は何か、とか。 宇宙人と赤い草の関係は何?とか。 人間をえさだか肥料だかにしたいなら、冒頭の攻撃では何故吹き飛ばしてしまったのか?とか。 微生物で宇宙人が病気になるのはいいとして、兵器までもがシールドを失うのは何故?とか。 廃屋の地下を探索するくらい念入りなのに、ボストンの母親の家が無傷なのはヘン、とか。 大阪で攻撃に成功したのは、やっぱりおばちゃんパワー?(んなわけない)とか。 


結論。 怖かった! おもしろかった! でも、足りない!