派遣切り 手元に100円 雇用『失政』の犠牲者…
東京・日比谷公園の
『年越し派遣村』
の人たちは、湯気の立つ食事をとっていた。
行きたい。
でも手元には100円と少しだけ。
大分に
『派遣村』
がないか、ネットで探したが、見つからなかった…。
1月9日。
『大分キヤノン』
の
ライン閉鎖で工場の請負元を解雇されて1カ月。
食べ物は底をつき、寮の退去期限は10日後。
男性(33)は何かないかとテレビやネットのニュースを追い、
『就職安定資金融資』
を知った。
敷金・礼金や就職活動費用として最大186万円まで低利で借りられ、就職すれば返済が一部免除される。
職と住まいを同時に失う人が続出したため、厚生労働省が昨年末に打ち出した対策だ。
『事業主都合の離職に伴い住居喪失状態』
『貯金・資産がない』
など、4項目の貸し付け条件に当てはまっている。
すがる思いで窓口のハローワーク大分に電話した。
『制度を利用したい…』
『いや~審査に2週間はかかっちゃう感じですかね~』
『食べ物がないんです…千円でも借りられる制度はないですか…』
『はあ?ありませんよ(笑)』
だめだ…。
それから4日、
ふらつきながら寮の階段を下りると、ポストに大分県労連のちらしが入っていた。
助けを求め、
大分市に
『生活保護』
を申請。
当座の生活費として1万円がその日に貸与された。
1月29日、ハローワークに足を運んだ。
雇用・能力開発機構の施設
『ポリテクセンター大分』
などで受けられる職業訓練コースの一覧が配られた。
センターによると、職業訓練の受講者は企業や専門学校での委託訓練を含めて1600人(07年度)。
一部を除いて
『失業手当の受給者だけが受講できる』
手当の新規受給者は、大分県だけで年に
『約2万3千人』
これが男性の
『ライバル』
だ。
『雇用保険に入れなかったり、加入期間が短くて給付を受けられなかったりして対象外の非正社員も多い』
センターは来年度、施設内訓練の定員を増やす。
ただ、わずか50人ほど。
『政府』
が
昨年末に
『機構の廃止』
を決め、
指導員を増やせないという。
男性が興味を持ったコースは、
『次の募集が5月』
職探しに重点を置くが、条件は日々悪くなる。
雇用・能力開発機構は、
職業訓練の拡充
より
『勤労者の福利厚生』
のための
『施設建設』
に
『熱心』
だった。
大分県竹田市の
野外活動施設
『そうぞうの丘』
約1億円かけて
『ローラースケート場』
などを造ったが、
03年に
『10万5千円』
で
『市に売却』
された。
同様に売却・廃止された機構の施設は大分県だけで33。
全国では
『2070カ所』
整備のために
『雇用保険料約4500億円が投じられた』