仮住まい、奪われた介護福祉士への夢!! 個室ビデオ店放火 | おじぃちゃんの事件簿

仮住まい、奪われた介護福祉士への夢!! 個室ビデオ店放火

大阪・ミナミの個室ビデオ店に放火し、男性客15人の未来を一瞬のうちに奪ったのは、会社勤めや家庭生活の夢を失った男だった!!


犠牲者の中には、介護福祉士を目指し、勉強を続けていた元会社経営者もいた。


『うちの家族では!』


身元確認が難航する中、警察には問い合わせが相次いだ。


亡くなった元会社経営者の友人によると、この男性は50歳代。


事業で失敗し、巨額の借金を抱えていた。


決まった住居で暮らしていた時期もあったが、借金苦から、放火された個室ビデオ店を住まいにしていた。


『午後11時以降なら料金が安い』


と話していた。


『自己破産してすっきりしたらどうか?』


と友人は持ちかけたが、男性は


『借金の保証人になってくれた人に迷惑がかかるといけない』


と取り合わなかったという。


男性は2年前から、大阪市浪速区の訪問介護会社に勤務。


同僚は

『まじめでよく働いてくれていた』

と話す。


ホームヘルパー2級の資格を持ち、十数人いるヘルパーの中で貴重な戦力だった。


『3年したら介護福祉士の資格を取る』


と話し、介護支援専門員(ケアマネジャー)を目指していたという。


放火された1日。男性は朝から大阪市西区のお年寄りを訪問する予定だった。


お年寄り宅から


『まだ来ていない』


と会社に電話があった。


まもなく、同僚の携帯電話に警察から男性の身元の確認を求める連絡が入った。


現場に同僚の電話番号を書いた所持品が残っていたという。


会社は男性の遺族の連絡先を把握していなかった。


たまたま男性の友人から

『彼と昨日一緒に飲んでいたが、大丈夫か?』


と電話が入り、遺族の連絡先を知った。


同僚は

『とにかく浪速署に行ってください』

と、遺族に伝えたという。


犠牲者の遺体が搬送された大阪府警浪速署には、約10組の人たちが身元の確認に訪れた。


同署を出てきた人のなかにはハンカチを顔にあてて涙し、うつむく姿がみられた。


報道関係者の問いかけに

『話すことはありません』

と足早に立ち去った。


府警によると、死亡した男性客15人のうち、運転免許証など身元がわかるものを所持していたのは半数以下で、確認に手間取っているという。


府警は1日夜、4人の身元確認が終わったことを明らかにしたが、この元会社経営者はまだ含まれていなかった。