残る命/福島県 | おじぃちゃんの事件簿

残る命/福島県

『残る命…がん予防に、福島の鈴●さん』


「私の体験を少しでも知ってもらい、がん予防や治療の参考にしてもらえたら・・・」


病気で余命宣告を受けた福島市の鈴●さん(80)は、周囲の友人や知人に自分ががんであることを公表、がん治療の様子を伝え、禁煙を呼び掛ける活動を始めた。


余命宣告で衝撃を受けたものの、周囲の励ましなどで生きる気持ちを取り戻した経験から、残る命をがん予防の啓発にささげる決意を固めた。


がん患者と家族の会

「がんを考える『ひいらぎの会』」

も鈴木さんを支援。

同時に、患者自身による貴重な声を生かすため、がん患者同士の支え合い活動

「ピア・カウンセリング」

に協力してもらう考えだ。

鈴●さんは昨年の健康診断のレントゲンで

「膵臓(すいぞう)の映像が不鮮明」

と診断を受け、その後の詳しい検査で

「膵臓がん」

と診断された。

その時に医師から

「長く生きても半年」

と余命告知をされた。


年齢から手術も抗がん剤も難しいと言われ、なすすべもない状況に鈴木さんは何もする気になれないで過ごしていたという。


そんな時、以前から顔見知りだったひいらぎの会の代表世話人の小●さんと病院で偶然に会い、鈴●さんは自分の病状などを説明。


その後、小●さんが鈴●さんの自宅を訪問して励ました。


小●さんは

「何歳になっても、余命を告げられるのは大変なこと。あの時鈴●さんは、わらをもつかむ心境だっただろう」


と振り返る。


半年が過ぎても症状が変わらず、気になって再検査を受けると、膵臓がんの中でも珍しい

「膵島細胞神経内分泌腫瘍(しゅよう)」

と判明、進行が遅いために余命は「数年」に延びた。



「かつては1日に3箱は吸うヘビースモーカーだった」

という鈴●さん。


喫煙が自分のがんに結び付いたとの思いから

「寿命が延びたのだから、自分の反省も込めて、ぜひ多くの人に禁煙を呼び掛ける活動がしたい」

と決意した。


鈴●さんの決意を聞いた小●さんは

「『禁煙を呼び掛けてがん予防を訴える』

という活動は、鈴●さんの生きがいになる。


私個人も、ひいらぎの会としても応援したい」

と全面的に協力を表明した。



鈴●さんとひいらぎの会の有志を加えたメンバーは今後、新聞や雑誌、ラジオなどへの投書や大小さまざまな会合で自らのがん体験を語り禁煙を呼び掛けたり、語り合うことでがん患者同士が支え合う「ピア・カウンセリング」など緩やかな活動を展開する考えだ。


鈴●さんは

「日本では、たばこをやめろという人があまりにも少ないように思う。私は今、最後の闘いをしているようなものだが、今喫煙している人、禁煙したい人などに、がんの危険性を訴えていきたい」


と話している。