聴覚障害者《米のコンサートに出演》長野県 | おじぃちゃんの事件簿

聴覚障害者《米のコンサートに出演》長野県

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生まれつき聴覚に障害を抱えつつ、5歳の時からピアノを弾き続ける長野大(上田市)産業社会学部2年、小●●●さん(19)が今月上旬、米国で、障害者の

「ピアノパラリンピック」

をPRするデモンストレーションコンサートに出演した。


ニューヨークのカーネギーホールなど大舞台を経験し

「もっと多くの人の心に届く演奏を」


との思いを強くしている。

小●さんは、聴覚神経に障害があると考えられる感音性難聴。


補聴器を外すとほとんど聞こえず、付けても、ピアノの音は「高音になるほど聞きづらい」という。

演奏中は、鍵盤に触れる指先やペダルを踏む足、胸や腹で振動を感じ取る。

指の運びをつぶさに目で追い、細かなミスでも


「すぐ気付く」


響きを全身で受け止め、


「まず自分の心で感じながら」


情感を込める。

自然と体が揺れる。

「耳が聞こえにくくても音楽に親しんでほしい」


と、母親(49)に勧められたピアノ。


初めは

「鍵盤を順番にたたくのが、ただ楽しかった」

13歳の時、初めて買ったクラシックのCDでベートーベンの「エリーゼのために」を聞いて旋律の美しさに感動し

「絶対に弾けるようになりたい」

と、夢中に。


現在は週1回教室に通うほか、ほぼ毎日、4時間ほど自室で練習を重ねる。

今年1月、身体や精神の障害、知的障害があるアマチュア演奏家が世界中から集まるピアノパラリンピックのことを知り、主催するNPO法人

「日本障害者ピアノ指導者研究会」(東京)


に入会。

迫田時雄会長は

「生まれつき聴覚に障害がある演奏者はあまり例がない」

とし、小林さんの演奏を

「技術的にも優れている」

と評価、デモンストレーションコンサート出演を推薦した。

小林さんが選んだ曲は、リストの

「ラ・カンパネラ」

超絶的な技巧が必要とされ、楽譜が真っ黒に見えるほど音符が連なる。


「弾けたらかっこいい」

と、1年ほど前からのめり込んでいる。


本番のカーネギーホールは、約400人の聴衆でほぼ満員。


演奏を終えると

「今まで頑張ってよかったという思いと、家族や先生への感謝で胸がいっぱい」

になり、舞台上で涙が止まらなかったという。


審査員からは


「一音ずつが心に染み込んで生きた音色を感じた」

などと評された。



デモコンサートには、小●さんら日本の16人のほか、欧米やアジアなど8カ国の子どもから大人まで計24人が参加した。


「障害があっても素晴らしい演奏をする仲間が世界中にいると分かった。ピアノを通じた出会いを広げたい」




2009年にカナダで開催予定の第2回ピアノパラリンピックへの参加を望んでいる。



※写真、「ラ・カンパネラ」を弾く小●さん



■小●さん、ピアノ パラリンピック 目指して 頑張ってほしいです。