民主、あくまで対決路線 早期解散に追い込む戦略
参院での与野党逆転を背景に、自民党の福田康夫新総裁は、政策面で民主党への歩み寄り路線を強める構えだ。
これに対し、政権交代をめざす同党の小沢代表は、あくまで対決路線を貫き、早期の解散・総選挙に追い込む方針に変わりはない。
『対決一辺倒で世論の反発を招かないか』
党内には不安視する声もあるが
『新政権になっても官僚主導で何も変えられない』(幹部)
政策の違いを鮮明にし、臨時国会などで国民にも積極的にアピールしていく考えだ。
●丸のみ許さぬ政策模索
民主党への福田氏の秋波が鮮明なのは、年金問題をはじめとした社会保障の分野だ。
総裁選で福田氏は、年金制度見直しについて、民主党が主張する
『基礎年金の全額税方式』
も含めた検討を表明。
公約にも障害者自立支援法の見直し、高齢者医療費負担増の凍結などを盛り込んだ。
23日の就任会見でも福田氏は
『国民生活に関係する分野では、民主党の協力を得ていきたい』
と強調した。
こうした福田氏の言動について、民主党の鳩山由紀夫幹事長は、皮肉を込めてこう分析する。
『1位と2位の企業が争う時、1位の企業はどうするか。2位の企業が作っている商品を模倣して作ればいい。そう考えているのではないか』
経営工学における
『ランチェスターの法則』
と呼ばれる考え方だ。
実際、福田新政権が歩み寄り路線を徹底してくれば、年金保険料流用禁止法案などは、与党が『丸のみ』する可能性もある。
今回と同様、自民党が参院選で大敗した直後の98年の『金融国会』で、民主党は対案を丸のみされた。
それならば、1位の企業の模倣を許さない魅力的な商品を売り出し、一点突破しよう――。
民主党がもくろんでいるのは政府・自民党との
『差別化戦略』だ。
10日に召集された臨時国会で、すでに民主党は年金保険料流用禁止法案を参院に提出。
今後も政治団体の『1円以上』の支出に領収書の添付を義務づける政治資金規正法改正案、自衛隊のイラク撤退法案、障害者自立支援法改正案などを立て続けに提出する方針だ。
民主党の長妻昭政調会長代理は23日、朝日新聞の取材に対し、福田氏の歩み寄り路線について、
『足して2で割る手法で問題の先送りになる可能性が大きい』
と批判。
基礎年金の全額税方式についても22日、こう指摘した。
『企業の負担を減らす目的なら我々と違う。民主党は低所得で大変な方に手厚くするものだ』
●税の無駄遣い徹底追及
福田氏が協調路線を掲げても、臨時国会が与野党対決の舞台となることに変わりはない。
インド洋の自衛隊給油継続問題で、鳩山氏は23日
『既定方針通り、賛成する環境にはまったくない』
と強調した。
福田氏はテロ対策特別措置法に代わる新法の今国会提出を明言しているが、民主党は国政調査権の発動を視野に、『イラク給油疑惑』を追及する構え。
新法提出なら、会期延長や衆院での3分の2議席による再議決の是非も再び焦点になる。
総選挙に向け、民主党は今国会で、予算委員会審議や委員長ポストを握る参院の委員会審議を通じ、補助金や天下り、特別会計、随意契約などの問題点を洗い出すことにしている。
国政調査権を活用し、年明けの通常国会の予算審議につなげ、新政権を追い込む――。
こんな戦略を描く。
的を絞るのは
「政官業の利権構造にメスを入れる『税金の無駄遣い』の追及」(幹部)
組閣が予定されている25日には『ムダづかい一掃本部』(本部長・菅直人代表代行)の初会合を開く。
民主党の山岡賢次国対委員長は23日、朝日新聞の取材に
『民主党がこの国会でやることは変わらない。局所的に妥協案があったとしても、対立点は明確だ。このままいけば激突し、総選挙になる』
新政権の方針に関係なく、国会での審議を通じ、解散・総選挙に追い込む決意を示した。
これに対し、政権交代をめざす同党の小沢代表は、あくまで対決路線を貫き、早期の解散・総選挙に追い込む方針に変わりはない。
『対決一辺倒で世論の反発を招かないか』
党内には不安視する声もあるが
『新政権になっても官僚主導で何も変えられない』(幹部)
政策の違いを鮮明にし、臨時国会などで国民にも積極的にアピールしていく考えだ。
●丸のみ許さぬ政策模索
民主党への福田氏の秋波が鮮明なのは、年金問題をはじめとした社会保障の分野だ。
総裁選で福田氏は、年金制度見直しについて、民主党が主張する
『基礎年金の全額税方式』
も含めた検討を表明。
公約にも障害者自立支援法の見直し、高齢者医療費負担増の凍結などを盛り込んだ。
23日の就任会見でも福田氏は
『国民生活に関係する分野では、民主党の協力を得ていきたい』
と強調した。
こうした福田氏の言動について、民主党の鳩山由紀夫幹事長は、皮肉を込めてこう分析する。
『1位と2位の企業が争う時、1位の企業はどうするか。2位の企業が作っている商品を模倣して作ればいい。そう考えているのではないか』
経営工学における
『ランチェスターの法則』
と呼ばれる考え方だ。
実際、福田新政権が歩み寄り路線を徹底してくれば、年金保険料流用禁止法案などは、与党が『丸のみ』する可能性もある。
今回と同様、自民党が参院選で大敗した直後の98年の『金融国会』で、民主党は対案を丸のみされた。
それならば、1位の企業の模倣を許さない魅力的な商品を売り出し、一点突破しよう――。
民主党がもくろんでいるのは政府・自民党との
『差別化戦略』だ。
10日に召集された臨時国会で、すでに民主党は年金保険料流用禁止法案を参院に提出。
今後も政治団体の『1円以上』の支出に領収書の添付を義務づける政治資金規正法改正案、自衛隊のイラク撤退法案、障害者自立支援法改正案などを立て続けに提出する方針だ。
民主党の長妻昭政調会長代理は23日、朝日新聞の取材に対し、福田氏の歩み寄り路線について、
『足して2で割る手法で問題の先送りになる可能性が大きい』
と批判。
基礎年金の全額税方式についても22日、こう指摘した。
『企業の負担を減らす目的なら我々と違う。民主党は低所得で大変な方に手厚くするものだ』
●税の無駄遣い徹底追及
福田氏が協調路線を掲げても、臨時国会が与野党対決の舞台となることに変わりはない。
インド洋の自衛隊給油継続問題で、鳩山氏は23日
『既定方針通り、賛成する環境にはまったくない』
と強調した。
福田氏はテロ対策特別措置法に代わる新法の今国会提出を明言しているが、民主党は国政調査権の発動を視野に、『イラク給油疑惑』を追及する構え。
新法提出なら、会期延長や衆院での3分の2議席による再議決の是非も再び焦点になる。
総選挙に向け、民主党は今国会で、予算委員会審議や委員長ポストを握る参院の委員会審議を通じ、補助金や天下り、特別会計、随意契約などの問題点を洗い出すことにしている。
国政調査権を活用し、年明けの通常国会の予算審議につなげ、新政権を追い込む――。
こんな戦略を描く。
的を絞るのは
「政官業の利権構造にメスを入れる『税金の無駄遣い』の追及」(幹部)
組閣が予定されている25日には『ムダづかい一掃本部』(本部長・菅直人代表代行)の初会合を開く。
民主党の山岡賢次国対委員長は23日、朝日新聞の取材に
『民主党がこの国会でやることは変わらない。局所的に妥協案があったとしても、対立点は明確だ。このままいけば激突し、総選挙になる』
新政権の方針に関係なく、国会での審議を通じ、解散・総選挙に追い込む決意を示した。