粒粒辛苦 | 倉ー美の日常は恥辱にまみれている。
最近ね、メガネを新調しようかと思ってね。眼鏡屋巡りをしていたのさ。
ある眼鏡屋でね、あー菅田将暉になりたいんだろーなー、てか、もう自分が菅田将暉だって信じてやまないようなスタッフさんがいたの。
丸い色付きメガネで、もっさりしたパーマヘア。レトロな柄のロングシャツ。それすりゃあ菅田将暉になれんのか。あたしもやってみようかな。パーマかかんない髪だけど。寝癖でもバレないか。
あれ。あたしって菅田将暉になりたかったんだっけな。いや、違うな。メガネを買いにきたんだ。危ない、危ない。危うくスダになるとこだった。
そんな思考の流れを知ってか知らずか、スダスタッフが『何をお探しですか〜?』って。
いや、メガネ。
あたしはメガネを探してます。
『ボクみたいなのはどうです〜?』
ち、違うんだ。あたしはスダになりたいんじゃないんだ。
『あ、流石にボクと一緒のはイヤですよね〜。色違いとかどうです?』
もうやめて。スダ要素は一つも求めてないの。なんなら度入りの職場用メガネしか、あたしは求めてないの。
丸い色付きメガネ買いました。
伊達メガネだし、全く似合わないのに。
なんなら、似合わなすぎて途中から、スダスタッフが全力で止めにかかってきてたのに、それを更に上回る全力で買いました。
買って帰ってきて早々に、近所の中学生にあげました。「お前もこれで、明日からスダだ」と怪しさ全開の言葉と共に。
こうしてスダが感染していけば、世界は平和になるかもしれません。スダスタッフにも協力してもらおう。
これがここ数年の近況報告です。