一気呵成 | 倉ー美の日常は恥辱にまみれている。


梅雨に入り一気に気温が下がりましたな
毛布もっかい出したいな

そんな今日のお隣さんのお昼ご飯はきっとカレーピラフ。それかドライカレー。どっちか。あたしには両者の違いなんてわからん。

あれは中学生。直前まで寝てたせいで、用意されたお昼ご飯には見向きもせずに、ゲームしてる弟にも見向きもせずに夏期講習へ出掛けた。

夕方まで勉強し仕事終わりの両親に迎えにきてもらい帰宅。
帰り道に火の玉を見るというイベントとかもあった。

帰った食卓の上にあるのは、あたしが食べそびれたドライカレー。

もったいなーい

とスプーンを持ったあたしに母が一言

もうすぐ夕飯やから半分にしとき。残りはお父さんとお母さんで分けるから。

イエッサー!

そんなこんなでドライカレー1皿を親子三人で分ける。
弟は三人を横目にゲームしてる。

両親が夕飯の買い物に出掛け、あたしはリビングで弟のゲーム画面見ながら寝そべってた。

そんな時。なーんか、モヤモヤする。何でかはわからない。モヤモヤする。
……恋かしら?

両親が帰宅。早くない?まだ出発して10分も経ってないけど。最寄りのマクドまででも片道10分はかかるからね。一体、今日の夕飯は何さ。何なのさ。

家に駆け込んでくる母親。猛ダッシュ。
そういえば、夜中の高速道路に出るって噂の幽霊ってこんな感じ?こんな感じで車に迫ってきて抜かしていくの?
だとしたら相当怖い。恐ろしい。

トイレに籠った母。

……5分経過。

……10分経過。

げっそりした母が登場。うちのトイレにはタイムスリップ機能が付いてんのかと思ったくらい、急激に老けこんでる。

ぎもぢわるい…

っ‼

その瞬間、この胸のモヤモヤの正体を自覚した。恋なんかじゃなかった。

あたしも気持ち悪い!

母と入れ替わりにトイレへ。

恋心が溢れてた。上から下から溢れ出た。もう、どっち優先していいのかわかんない。奇跡の共演。饗宴。

素敵な先輩の下駄箱の前でキャーキャー言ってた自分が恥ずかしい。
今はあの下駄箱臭を思い出しただけでも出せる。いろんな物が出せる。
あの時の想いが比にならないほど、今のほうが溢れ出てる。


しばらくして2人とも、気持ち落ち着いた。まー、出すもんがなくなったってだけね。

病院行きますか。連れてってもらおう。

あれ?お父さんは?

二階のトイレで、ひっそりと、誰にも看取られずに出してました。
トイレに座ってるのと、トイレに流れてくのと、どっちがお父さんかわかんないくらいの勢いで。

きっと食べた順番だろうね。お父さん全盛期。

どうやって病院行く?

結果、母親が運転席、あたしが助手席。

気持ち落ち着いたと言っても、まだ波はあるからね。
助手席のあたしが洗面器を持ち、母親の『桶っ!』の声で運転中の母親のモノを洗面器で受け止める、というシュールな絵面で病院へ。
そんな中、父親は後部座席でバケツを抱えて未だに全盛期。



結果、食中毒。






…だね。ですよね。

そりゃね、炎天下の中、食卓に一日中置かれてたら腐るに決まってる。

ただ、ただね。ドライカレーってのがよくなかった。カレー臭すごくて発酵臭が全くしなかった。

って、医師に親子三人で言い訳したんだけど、全然受け入れてくんなかった。テコでも受け入れようとしない。
沖縄基地問題の根深さが分かった気がした。

大人しく、救急外来ベットで親子三人並んで点滴を受けました。
本当に恥ずかしかった。

以来、ドライカレーとカレーピラフが食べれません。


そんなことを、お隣の昼食の匂いと食あたりで欠勤した職員がいたことで思い出した。


ちなみに病院からの帰りを待っていた弟。
帰ってきたあたし達に向かって

お腹すいた

と言って、父親に雷落とされてました。

弟からしてみれば理不尽な話で。。。

1番の被害者は弟かもしれません。