盲腸と言えば、外科で一番簡単な手術。

一般的に、1週間くらいの入院になる。

最初に外来で診てくれた先生もそう言っていた。


1週間入院して、2,3日の自宅療養。

まあ、長くても2週間も休めば会社に復帰できるだろう。

そう思い、会社に連絡を入れた。


「すみません、盲腸になっちゃいまして。ええ、いま病院なんです。

はい、声は元気なんですけど、お腹は痛いんですよ。えへへ。

今日手術をするというので、少なくとも1週間はお休みすることになるので

よろしくお願いします。」


突然の病気になり、突然の入院と手術を控え、会社を休む事になってしまい

自分の事ながら、少し興奮気味だった。

その興奮が電話を通して相手に伝わっていたらしく、ずいぶん元気ですね。

なんて言われた。


盲腸なんだから、簡単な手術なんだから、直ぐに退院できるんだから。

私は大丈夫です・・・・・。

でも、もしかしたら、自分を落ち着けるためにそう言い聞かせていたのかもしれない。


ふたを開けてみれば、1週間たってもまだ手術のメドがたたず

10日間くらい休めば復帰できると思っていた会社も

もっと休まなければならなくなりそうで、内心かなりあせっていた。

早く手術をしないと。って


そう思えたのは、手術前だったからなのだろう。

痛みも治まっていたからなのだろう。

病気の症状を甘く見ていたからだろう。


結局は、1ヶ月近くも休んでしまったのだが、

このときは知るよしもなく。