娘が街に下げられた提灯を見る度に「おまつりー?」と聞いてくる。

初めてお祭りの人混みを歩いたのが去年の事。

「おまつりー?」と聞いてきたところで去年のお祭りを覚えているかは分からない。

でも今はおまつりという言葉は知っている。

今日近所でお祭りがある予定だったから連れて行きたかった。


小学生の頃は何があるでもなく、人混みかき分け普段目にしない的屋で売られている物に興味は尽きなかった。

お祭り用にもらった少ない小遣いをどう使うか、紐を引き自分の目的の品が手に入るかわくわくし、そして意気消沈した思い出。

思春期以降は「何か女の子との思い出ができるかも知れない」という良く分からない妄想を繰り広げ、少し背伸びしてお洒落したにもかかわらず意気消沈した十代。


俺のお祭りの思い出には常に的屋、最近の自治会のテントや東南アジアの食べ物の屋台はお祭りの思い出にはないかな。

たこ焼きを筆頭にお好み焼き、いか焼き、焼きそば、フランクフルト、あんず飴、綿菓子、ソースせんべいに梅ジャム、これが俺のお祭りの思い出の味。

食べ物以外なら金魚すくい、型抜き、さっき書いた紐引き。


妻と娘を連れて行きたかったお祭り。

雨で出店畳む雰囲気だったので諦めました。

子供には普段見る事のできない世界をたくさん見せたい。

でも天候は仕方ない、むっふー


的屋はなくさないで欲しいな。

テントばかりになると、俺の中では代々木公園の毎週の日曜日にしか変わらない。

あのどきどきした思い出を少しでもまだ感じたいから。

わくわくしてる少年、お洒落している少年、意気消沈している少年、全て俺に重なる姿。


俺はただ思い出に浸る為、あと娘の喜ぶ姿が見たい為。

けれども頑張って景品狙う少年や、女の子の気を引きたいお洒落少年は応援したい。

景品は、当たらない…

でも夢は掴める。

女の子の気を引くには、目標の女の子がどんな友達と一緒にいるのか見極めるんだ!

何だか色々うるさそうな友達といる時はもう諦めろ!

もし目標の女の子と二人きりになれるなら…

確実にこの非現実的な状況になぞり非現実的なくらいチュッチュッすれば良いさ!!


お祭り行きたいなーお祭り。

娘が潰れないくらいの優しいお祭りを探そう。