わたしには、苦難の時間がとても多かった。
人生の不可抗力。
その最大限がやってきた時が、
夫のDV案件だった。
人生、なにかの弾みで180度変換する時というのがあって、
わたしの場合それが夫のDV案件だった。
この時出会った弁護士事務所の方たちが、
いや、違う。
たった一人の弁護士さんがわたしに渡した言葉がわたしの人生の柱となり、
わたしを呪縛から解き放ってくれた。
この一年と3ヶ月は、
苦しくて這いずり回った時間だったけど、
共に戦ってくれた弁護士さんたちはわたしの人生の戦友となった。
だから、
わたしはこの戦友という関係性、そして共に過ごした時間、思い出、
全てがここに集約されていると思っている。
誰にも立ち入って欲しくない、
大切な人生の土台だ。
でも、
わたしはそれをもう見なくていい心のタンスの奥に追いやることにした。
人生の強固な柱を作ってくれた、
その感謝だけを残し、
古くなって、ヒビの入った思い出に縋ることのない自分でいるために。