FroM Los Angeles with love 19 | ロスからの声

ロスからの声

物足りないロサンゼルスについて書いています。

この日以来、時間があればクロードを訪ねた。何時も歓迎してくれて地下のアトリエで話しをした。机の上に見覚えのある写真が乗っていた。フロイトの写真だ。私のおじさんよ。簡単に言われる。フロイトの姪っ子と一緒に居るのかと考えても、全く現実はただ、知り合った女性と普通に話をしていた。パリってこのようなところなんだ。と痛感していた。
一つ一つ、丁寧に昔の話しをしてくれた。カンボジアで暮らしていた事。インドシナ戦争でフランスに引き上げて来たこと.今でもカンボジアが好きであること.出来る限りの難民を自分で養子として迎え、大学に行かせていること。このことに寄って将来カンボジアが文化を大切にする国として生き返って欲しいと願っていることなどなど、いつも話しは尽きなかった。そして彼女の作品の話しに辿り着いた頃は一ヶ月も過ぎていた。
先日も書いた額縁は絵画や写真を飾るだけではなく、額縁として自立しているべき
と教えてくれた。東京に戻った時にある雑誌の編集長にこのはなしをしたところ、そのコンセプトでページを作ろうということになり、額縁を取り上げてもらった。額縁の中に人生を投影したい。何時も額縁に自分の心を映したいと願った。
最近クロードのヴィデオをフランスのサイトで発見、元気そうに自分のアパートをショア記している姿は少しもあの頃と変わっておらず、ハッキリと主張をしている彼女を見て、声が聞きたくなった。
ロスからの声
ロスからの声
ロスからの声