スープバーがついてるので、スープ飲み放題。この日はオニオンスープ。
僕が注ぎに行くと、必死な形相でお玉を右往左往グルグルさせている人がいる。
そして意を決してエイッ!とばかりにすくって、カップに注ぐ。その顔はとても満足気だ。
必死にすくっていたのは、スープの中の玉ねぎ。
僕の席の近くで子供達に「アリは、みんなが働いているように見えるが、実際には、全体の2割は働かない。そいつらを取り除いても、残りのアリの中の2割が、また働かないやつらが出てくる」なんて話しをしていた。子供たちも「へ~」って言っていたけれど、本当に子供達に伝えなくてはならないのは、そんな話しじゃないだろ!
オニオンスープの玉ねぎを、どうやったら多くすくえるのかってことだ。そっちの方が大事だ。
僕クラスになると、お玉を右往左往グルグルさせるなんてことはしない。そんなのは小さい男のすることだ。
お玉を鍋の底に沿わせて、人かきクルッとさせて、フワッと水面に持ち上げる。すると一気に底に沈んでいた玉ねぎたちが浮き上がる。
そこを一網打尽にするのだ!
しばらく前にようこちゃんが、「トイレに棚欲しくない?」と言ってきた。
ああ、時計とかね。置ければいいね。
無印で、以前も買った画鋲で支える棚を買った。
数日後。
いきなりトイレに入ると、こんなのが置かれていた。
「なんかお金を運んで来そうじゃない?」
それ、財布に入れてたらってやつやん…お金が帰ってくる…カエル。
トイレで帰ってくるもの…あまり帰ってきて欲しくはないな…
以前無印で買った同じ棚には、
京都の太秦撮影所の近くだからか、芸能神社として有名らしく、色々な有名人が名前の書いた札を奉納している。
もちろん僕らは金運。芸だけじゃなく金運も有名とのことで、10年近く前に行ってもらってきたけれど、未だにロトは当たっていない。
どうやらようこちゃんは、これを諦め、新しい方法を模索しだしたようだ。
うちでは、金運アップの品物は無印の棚に置くらしい。
働きアリの話し。
2割が働かなくて…というのは、ホントは少しニュアンスが違う。
2割は全く働かないのだけれど、その働かないことに意味があるのでは?という。つまり働いてないように見えるけれど、それが仕事なんじゃないのかという説がある。
毎週温泉に行くことも、意味のあることなのかもしれない、ということだ。遊んでいるのではなく、意味のあることなのだ。
早く僕も、遊んでいるように見えて、実は意味のあることをしている、そんな2割に入りたい。
カップ一杯の玉ねぎが入ったオニオンスープを運んで来て貰える、そうなるには、無印の棚をいくつ買えばいいのだろう?