小林正観さんの心に響く言葉より…
ある日あなたが、自転車に乗って転んで大怪我をしたとしましょう。
その転んでしまったという現象に対して、落ち込むことも、笑って過ごすこともできますし、ただ何も感じずに淡々と過ごすこともできます。
その現象をどう受け止めるかは、自分次第ということです。
ほとんどの人は、現象と自分の感情が一体だと思っているかもしれません。
よく、「上司に怒られたので、とても落ち込んでいる」という人がいますが、上司が怒ったことと、自分が落ち込むことは別です。
「上司が怒った」という現象と、悲しい、辛いという感情が別々に存在しています。
もともと、現象そのもに、色はついていません。
私たちが勝手にその現象に感想をつけて、「嬉しい」「悲しい」という色をつけているにすぎません。
目の前の現象に一喜一憂せず、淡々と、そうなりましたかと捉えていくと、自分が楽になります。
一喜一憂する人には共通点があります。
辛いことがあったからといって、すぐ落ち込んでしまう人がいますが、面白いことに、そのような人は誉められると、すぐに有頂天になるようです。
すぐ落ち込む人は、すぐに有頂天になる。
それは自分自身を人と比べて、他人の評価に一喜一憂しているということ。
つまり、自分自身の考え方や、思想を持っていないということです。
これは幼児性の表れと言えます。
大事なことは、一喜一憂せずに、ただ受け入れていくということ。
目の前の現象に、「嬉しい」「悲しい」という色をつけるのは自分なのです。
『人の心に灯をともす』より