わたしはもちろん戦後の生まれなので、
お年を召された昭和天皇のことしか知らない。
とてもおだやかなお顔をされた、
やさしそうなおじいさんでしかなかった。
おじいさん、というのは大変不敬なのだが、
そうとしか表現できないのだ。

 平和な世の中での昭和天皇しか見ていないから、
「天皇陛下ってなにをするひとなんだろう」と子供心に思っていた。
崩御された時も、元号が変わることくらいしか、
特に感じることはなかった。
ただ、今上天皇になってしばらくは、
なんとなく違和感を覚えた。

この本は戦中から戦後すぐまでを書いているのだけれど、
終戦時の陛下の冷静な判断力と、
国(国民)を守ろうとする力強さには敬服するほかない。

戦後のご巡幸も、まったく知らなかったので、
知ることができてよかった。

最近、今上天皇にも同じような気持ちを感じるようになった。
「おだやかでやさしいおじいさん」。

これからも、天皇・皇后両陛下が、
おだやかでいられるような世の中であってほしい。


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