ほんとうに「なんにもない日常」がうまい。
「なんでもない」ではなく、「なんにもない」。

「なんにもない」というのは批判ではない。
もちろん小説だから、なにか起こるのだが、
あまりにも普通の出来事のように思える。

高校の図書部員たちの群像。
あったあったといえるような、誰にでも経験のある日常が、うまく書かれている。

「ヤドゥー」や「ンモー」などその時だけの流行語や、
「プリンスオブウェールズ」の正体にがっかりする。
高校生って、こんなもんだろう。

ケータイ小説もリアルなのだろうけど、
こっちもリアル。

長嶋有は「ねたあとに」も最高におもしろかった。
あの「なんにもなさ」を新聞小説でやったところがすごい。

ぼくは落ち着きがない/長嶋 有
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