【ゲームオブスローンズ】
ゲームオブスローンズは2011年から始まったアメリカのテレビドラマで中世ヨーロッパを思わせる大人のファンタジードラマ
中世を思わせるウェスタロスでの覇権争いが話しの中心になるがそれに加え魔法やドラゴンの存在、そして人間とは異なる生命体のホワイトウォーカーの存在、太古の獣ダイアウルフなど随所にファンタジー色が散りばめられている
物語はウェスタロスという世界の話しで元は7つの王国だったがドラゴンを従えたターガリエン家が1つにまとめ統一王国を築き上げた
数百年がたち狂王と呼ばれた前国王を倒してロバート・バラシオンが現国王となり国をまとめていたが国のNo2で宰相にあたる「王の手」ジョン・アリンが謎の死をとげたところから物語が始まる
そして古より語り継がれ既に滅んだとされた悪の存在「ホワイトウォーカー」が数千年ぶりに目を覚ました
前国王の一族も滅ぼされたと思っていたが狂王の子供が追っ手を逃れて海を挟んだ向こうの大陸に亡命し復権を虎視眈々と狙う
ジョン・アリンの死を皮切りに国は再び混迷の時代へと突入し、鉄の玉座を求めて世界中を巻き込んだ壮絶な覇権争いの血のゲームが今始まる
ゲームオブスローンズは日米同時放映され日本ではスターチャンネルで放映中で現在シーズン6が終盤になり今月末に完結する
また今年の2月からhuluでも配信されシーズン1~シーズン5までを配信中、こちらは日本語吹替えと字幕の2種類がある
次回からそのシーズンの2話ずつの詳細ストーリーを説明する予定。シーズンそれぞれのタイトルは以下の通り
シーズン1「七王国戦記」
シーズン2「王国の激突」
シーズン3「戦乱の嵐 前編」
シーズン4「戦乱の嵐 後編」
シーズン5「竜との舞踏」
シーズン6「冬の狂風」
【シーズン1】
「七王国戦記」
この物語は主に3つの主要ストーリーが同時に進みながら語られている
1つはウェスタロスの覇権争いの話し、もう1つは北方にある「壁」とその向こう側に住む野人や古の生命体ホワイトウォーカーとの話し
そして最後に前国王の子供であるターガリエン家の王子と王女が別の大陸でドラゴンを従えて軍を興してウェスタロスの復権を目指す話し
シーズン1では前国王を倒して現在の国を統治するロバート・バラシオンの側近「王の手」だったジョン・アリンの死から話しは始まる
ここから覇権を狙う血のゲームが始まる訳だが、その前に各主要人物像や対人関係を理解しておこう。シーズン1の主要人物の関係は動画を参照してね
ゲームオブスローンズ相関図
└登場人物の関係詳細
ウェスタロスは国王を頂点として「王の手」や「王の盾」といった独特の役職がある
王の下には小評議会と呼ばれる組織があり王の手を筆頭に数名存在し、王を支えながら国を運営してゆく主要機関
そして各重要機関にはかつて七王国それぞれの国王だった一族やそのゆかりの者が就任していて現在は国の大貴族として国王を支えている
シーズン1では最初に出てくる北の領主エダード・スタークと王のロバート・バラシオンとその一族の戦いがメインとなっている
王のロバートと北の領主エダードはかつての狂王と呼ばれたターガリエン家の前国王と戦った戦友であり、現在の国王となったロバートにとっては家族以上の存在で唯一信用できる相手だった
そして王の手だったジョン・アリンも生前はロバートとエダードの里親であり二人にとっても父親のような存在で前国王を倒した反乱では二人の里子であるロバートとエダードを守るために狂王に反旗をひるがえした
ロバートにとってはジョンの死は痛手だったがもっと大きな問題を抱えていた。ロバートは国王になるときにウェスタロスで一番の財力を誇るラニスター家を味方につけるために娘のサーセイと結婚していたがその夫婦関係は冷めきっていた
ロバートには天涯唯一愛した女性がおり、それは狂王への反乱の時に死んだエダードの妹であるリアナ・スタークだった
狂王への反乱も婚約者だったリアナを狂王の息子であるレイガー・ターガリエンが連れて二人で失踪した事が原因となっている
王妃サーセイにとってはリアナは恋敵であり王のロバートが心を許す相手であるリアナ、そして兄のエダードは面白くない存在でありその一族であるスターク家を目の敵にする
ロバートが王になってからはサーセイのラニスター家に財政難を助けられていた背景もありラニスター家がじわじわと一族を要職に送り込み権力を増大させてゆく
ジョン・アリンの死後ロバートは唯一信用できるとして「王の手」の後任にエダード
を指名した
エダードは忠義に厚く名誉を重んじる高潔な領主で王都にはびこる不正や陰謀とは無縁の人物、盟友であるロバートの頼みに悩んでいた
しかし妻であるキャトリン・スタークはエダードの王の手就任を反対していた。王の手に就任する事はこの北の大地を離れて遠く離れた王都へ妻を残して行く事に他ならず、狂王への反乱以後やっと落ち着いて幸せに暮らす今の生活を失いたくなかったのだ
そんな中、キャトリンの妹がいる高巣(アイリー)城より使いがきてジョン・アリンはラニスター家に暗殺されたと伝える
ジョン・アリンは狂王との戦いで有力な貴族のタリー家を味方につけるために次女ライサを妻にしていた
そしてライサの姉であるキャトリンはエダードの妻、ジョンの死は親代わりのエダードだけでなく妻のキャトリンにとっても義理の一族なのだ
この文でキャトリンは妹ライサの身を案じて悩み、エダードは真相を確かめようと王の手になる事を決意する
そしてロバートとその一族がエダードの返事を聞いて王都に帰る前に事件は起こる
城壁や木登りが好きだったエダードの次男ブランはロバート国王やエダードらが狩猟に出掛けた時に母親キャトリンとの誓いを破り城壁登りをしていた
声が聞こえた方へ行くとブランは見てはいけないものを見てしまい、これが発端となりスターク家は泥沼の戦争へと足を踏み入れてゆく
王の手に就任したエダードは小評議会の面々と対面して早くも火花を散らす。言葉では皆王の手であるエダードに従うと言っているが一癖ある面々を額面通りには受け取れない
そしてジョン・アリンの死について驚愕の事実に辿り着くと王都に不穏な空気が漂い始める
エダードの領地の首都ウィンターフェルには妻キャトリンと長男のロブ、次男のブラン、それから幼子の三男リコン、ロブと同年代で親友のジョン・スノウのスターク家の面々が残り長女サンサと次女アリアはエダードと共に王都に行った
ジョンはエダードの子であったが母親が違う「落とし子」と呼ばれる存在で正式なスターク家の一員には認められていなく母親キャトリンからは幼少より厳しい風当たりを受けた
同様に家族のように暮らすシオン・グレイジョイも里子として仲良く兄弟たちと育てられたが正式なスターク家ではなく、いわばグレイジョイ家の人質として預けられた身だった
シオンとジョンは長男ロブと仲が良く幼い弟たちを支えながらスターク家では円満な生活を送っていた
エダードが王の手に就任してほどなく北の地でも事件が起こる。城壁より落下して瀕死の次男ブランに暗殺者が送り込まれる
母親キャトリンが必死に抵抗するが暗殺者に押しきられそうになる。するとブランが面倒をみていた太古の大狼ダイアウルフが暗殺者の喉を噛み切り難を逃れる
また北の果てにそびえ立つグレイトウォールと呼ばれる「壁」でも異変が起こっていた
数千年前に滅んだとされる脅威の生命体ホワイトウォーカーが目撃され、更には壁の向こう側に住むもう1つの人類である野人が年々南下を始めている
ナイツウォッチ(冥夜の守人)という壁を守る職務に就いていたエダードの弟ベンジェンはスターク家で苦悩するジョンを兄エダードの王の手就任に伴い壁を守護するナイツウォッチに誘っていた
エダード一家に不満は無かったが己の大義を見つけたジョンは叔父のベンジェンに付いていく決意をして壁へと向かった
またウェスタロスを海で隔てた東の大陸では狂王の王子ヴィセーリスが一族の復権を目指し鉄の玉座を狙っていた
ヴィセーリスは東の大陸一と言われる騎馬民族ドスラク人の助力を得てウェスタロスに進軍しようと画策し、妹をドスラク最強の王であるドロゴに妻として授け力を得ようとした
ドスラク人最強の王ドロゴ
ドスラク人は野蛮な騎馬民族と東の大陸でも忌み嫌われていたが、こと戦闘にかけては大陸で敵うものはいないと言われていた
そしてこの動きは間もなくロバートの耳にも届きロバートは激しく怒り暗殺者を送り込むと息をまく
まだ幼いこの二人が脅威になる訳ないしドスラク人は海を怖がっているので渡って攻めいる事などないとエダードは暗殺を反対する
しかしロバートにとっては脅威よりもレイガー・ターガリエンの弟と妹にあたる二人が生きている事が許せなかった
実際のところ、もしドスラク人がウェスタロスに来たという仮定で戦争をしたら屈強なドスラク人にはウェスタロスの精鋭騎士たちが束になっても勝てないというのが専門家の見解だったのも事実
そんな中、息子ブランに暗殺者を送った影にラニスター家が関わっていると知ったキャトリンは内密に事の真相を調べて、この件を伝えにエダードのいる王都に向かった
そしてジョン・アリンやブランを襲ったのがタイウィン・ラニスターの次男で小人の(インプ)ティリオンだと突き止めティリオンを捕らえて妹ライサのいる高巣(アイリー)城へと連れていってしまう
ここから事態は急変し王都でも政変が起こり時代は群雄割拠の覇権争いへと発展してゆく
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ゲーム・オブ・スローンズ
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