統合失調症の治療と回復には、周囲の理解と適切な接し方が大きな影響を与えます。接する際に特に注意したい点をまとめます。
1. 妄想や幻覚を頭ごなしに否定しない
-
否定や説得は避ける: 本人にとっては非常に現実的な体験です。「そんなことはない」「気のせいだ」と強く否定したり、叱責したりすると、本人は理解してもらえない孤独感を抱き、不安や不信感を強めてしまいます。
-
本人の苦しみに寄り添う: 妄想や幻聴の内容の**「辛さ」「怖さ」**といった感情をまずは受け止め、「つらいんだね」「私には見えないけど、何かあったら相談してね」といったように、本人の気持ちに寄り添う言葉がけを心がけましょう。
-
味方であることを伝える: 「私たちはあなたの味方だ」というメッセージを伝え、安心感を与えます。
2. 本人のペースを尊重し、焦らせない
-
無理をさせない: 「もっと頑張れ」「早く治せ」など、過度なプレッシャーや期待はストレスとなり、症状の悪化や再発のリスクを高めます。
-
休息を大切にする: 特に疲れを感じている様子が見られるときや、本人から休みたいと訴えがあったときは、無理をさせず休ませましょう。回復には十分な休養が必要です。
-
過干渉・過保護にならない: 必要以上に介入しすぎず、本人ができることは任せ、適切な距離感で見守ることが大切です。回復は時間がかかることを理解し、焦らずに。
3. 言葉選びに細心の注意を払う
-
批判的な言葉を避ける: 感情が敏感になっているため、「ネガティブすぎる」「治す気がない」といった本人を批判する発言は厳禁です。冗談でも深刻に受け止められる可能性があります。
-
穏やかな態度で接する: 威圧的な態度や露骨にイライラした様子を見せず、安心できる雰囲気づくりを意識しましょう。
-
対立や言い争いを避ける: 意見が対立しそうになったら、一度一歩引いて、興奮せずに穏やかに接することが大切です。
4. 治療をサポートする
-
服薬のサポート: 勝手な判断で薬の服用を中断させたり、強制したりしないようにします。飲み忘れがないよう、優しく見守り、促す形でサポートしましょう。
-
主治医との連携: 本人の日々の様子を主治医に正確に伝え、治療方針について十分にコミュニケーションを取ることが重要です。
5. 周囲の人も無理をしない
-
自身の心身を大切に: 支援する側が疲れてしまうと、本人への対応にも影響が出かねません。無理をしすぎず、必要であれば行政の支援サービスや専門家に相談し、息抜きをする時間を持つことが大切です。