生活保護を受けてる人へ

生活保護制度による8つの扶助

生活保護は、生活に必要な費用を世帯の状況に応じて、以下の8つの扶助として支給または給付することで最低限度の生活を保障する制度です。

生活扶助（せいかつふじょ）
- 食費、被服費、光熱水費など、日常生活に必要な費用。
- 急な出費が必要な場合は、一時扶助として支給されることもあります（例：新たに生活保護を受ける際の家具・家電購入費など）。
住宅扶助（じゅうたくふじょ）
- アパートなどの家賃や地代、住宅の補修費用など。
- 定められた範囲内で実費が支給されます。
教育扶助（きょういくふじょ）
- 義務教育（小・中学校）を受けるために必要な学用品費、学校給食費など。
医療扶助（いりょうふじょ）
- 病気やケガの治療に必要な医療サービスの費用。
- 原則として医療機関に直接支払われるため、受給者の自己負担はありません（国民健康保険の資格は喪失し、生活保護指定医療機関で受診）。
介護扶助（かいごふじょ）
- 要介護・要支援状態にある方が介護サービスを利用するための費用。
- 原則、自己負担分が公費で賄われます。
出産扶助（しゅっさんふじょ）
- 出産のために必要な分娩介助料や衛生材料費など。
生業扶助（せいぎょうふじょ）
- 就労に必要な技能を身につけるための費用や、高等学校に就学するための費用など。
葬祭扶助（そうさいふじょ）
- 葬儀を行う扶養義務者等がいない場合に、葬儀に必要な費用。

その他の支援・制度

生活保護を受給することで、以下のような様々な減免措置や、自立に向けた支援が受けられます。

費用の減免・免除

国民年金保険料の全額免除
住民税・固定資産税などの減免
NHK放送受信料の全額免除
水道料・下水道料金の基本料金等の免除（自治体による）
保育料の免除（自治体による）
公営住宅の家賃減免（自治体による）
就学援助給付の利用（自治体による）

自立・就労に向けた支援

ケースワーカーによる生活指導・相談支援
- 福祉事務所のケースワーカーが、受給者の状況に応じて継続的に相談に応じ、様々な課題の解決をサポートします。
就労支援
- 働く能力がある方に対しては、ハローワークと連携した就職支援（就労支援ナビゲーターによる個別相談、職業訓練のあっせんなど）が行われます。
家計改善支援
- 家計に関する課題を抱える世帯に対し、家計管理や債務整理に関する支援、貸付のあっせんなどが行われる場合があります。

臨時的な生活資金への対応

生活保護費だけでは対応できない急な出費や、生活保護決定までの「つなぎ」の資金として、以下の公的制度が検討される場合があります。

生活福祉資金貸付制度（総合支援資金など）
- 社会福祉協議会が実施する低所得者向けの貸付制度で、生活保護受給者も利用できる場合があります。ただし、返済能力が求められます。
臨時特例つなぎ資金貸付制度
- 一時的な生活資金が必要な場合に貸し付けられる制度で、生活保護申請中の期間の生活費などとして利用できる可能性があります。

【ご注意点】

支援の内容や適用条件は、世帯の状況や自治体によって異なる場合があります。具体的な支援の決定や手続きについては、現在お住まいの地域を所管する福祉事務所の生活保護担当窓口（ケースワーカー）にご相談ください。

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