そらにみつ ~天満~-浅田真央


演技が終わった後、
本人はもとより、会場にいた人もTVの前にいた人もこんな表情をしたのではないだろうか。

「乗り越えた」と思う、浅田真央。
本当に素晴らしい演技だった。
終わった瞬間、3階まで総立ちだった。
浅田の気迫が伝わったのであろう。

やっぱ、「鐘」良い。
今季の浅田真央を象徴するような、まさに彼女の状況にぴたりと合う曲だと思う。
いろんな理不尽なことを乗り越えるのにふさわしい。
何よりもあの荘厳な曲に負けていない浅田が素晴らしい。

タラソワは天才だ。

3Aはいくら平松純子でもダウングレードできない素晴らしいものだった。
全く、全世界、どこで試合してもジャッジはアウェイ。
どの角度から見ても完璧なものを求められる彼女は気の毒であるが、今回はクリアした。
迷いなく飛んだように思う。

その代わり、頑張って、平松さんは、セカンドの2回転をダウングレードしまくった模様。
http://www.skatingjapan.jp/National/2009-2010/fs/national/data0205.pdf
2A+2T<
3F+2Lo<+2Lo<
なんつーか・・・。
最初にダウングレードありき、と言うか・・・。

一番、嬉しいことは、
彼女がショートもフリーもロシア大会と同じ衣装を着たこと。
今まで、衣装に頼っている部分もあったが、今回はうまくメンタルもコントロールできたようである。
メンタルトレーナーをつけたのかどうか分からないが、自分の成功体験の映像を見て、良いイメージを作るというのは良く取られる手法である(イップスのコントロールに使われる手法として有名)。
それが効果があったのかもしれないが、
何よりも練習の積み重ねが彼女を支えたように思う。
迷い無く入ればトリプルアクセルはまさに百発百中。

この成功体験が、良い方向に導いてくれるハズ。
彼女の才能は誰よりも素晴らしいのだから。

ここで、今まで散々、こきおろしたマスコミがまさに手のひら返し。
(もっとも、五輪が近くなるとまた、キムヨナ上げに勤しむのだろうが・・・。
あなた達が、不調の原因の一つだろう?といつも思ったが・・・。)

おっと、今日は不快な話はしないつもりだったがついうっかり。
m(_ _ )m


安藤4位に???と思ったが、中野の世界選手権と四大陸の派遣で合点がいった。

中野が優勝して、五輪出場、とでもなったら、
村主同様、嫌いになってしまうところだった。
(周囲が良かれと思ってやっても、結果的に選手を貶める行為だと私は思う)
中野は浅田潰しのあおりを食らって気の毒だった。
エッヂの問題、回転不足の問題、スピードの問題。
そして、スピンの減少。
五輪には出れないが、世界選手権と四大陸で頑張って欲しい。

安藤は本当に痩せた。
どうしたのかと心配になるくらい。
体調を崩したのでなければ良いが・・・。
毎回、よくもああジャンプ構成を変えるものだと思う。
五輪はどういう構成になるのか、全く読めない。
そして、衣装はエロかった・・・。

村主は最後の試合にしては残念だった。
元々、最後の試合のつもりではなく、結果的に最後の試合になってしまったのだが・・・。
全体的に急いで、余裕がなかったと思う。
今季で引退ということだが、聡明な彼女のことだから、何をやっても上手くこなすであろう。

ジュニア勢の活躍も大きかった。
最近のジュニアは2A+3Tやジャンプシークエンスで、がっつり点数を取りに行くし、
完成されている。
来季は大きな世代交代があることだろう。

切羽詰ったお姉さん方の毒に当たりかけたらしい村上佳菜子だが、良い演技だった。
来年はシニアデビューか?
ジュニアとシニアは30秒違い、ステップが増える訳だが、ステップも見事なものだった。
本当に楽しみな選手である。
何よりも、あのアイドル性。
演技開始の位置の間違いすら、観客の心をつかむ。
天性のものだろう。
新たなスターが誕生することだろう。



本当にドキドキして向かえた全日本であったが、
ちょっとどうかと思う部分もあったが、
ある程度は順当な結果だったのが、良かった。