昨年末、特撮ファン、特にウルトラシリーズファンにはとんでもないことが起こっていた。
というのもウルトラセブンの永久欠番策である第12話「遊星より愛をこめて」の動画がニコ動にアップされたからだ。
この画像を見ればわかる通り、それまで出回っていた海賊版とは異なり、とんでもなく鮮明な画質のそれこそ昨今のデジタルリマスターされたと思わせるもので、現在は消されて観れんようになっとるものの、いったい誰がどこからどうやって入手し、しかもこのタイミングでアップたのかと大騒ぎになった。
本作やが、自らの星をスペリウム爆弾よ影響で血液が汚染されたスペル星人が、存命のために地球人の血を求め暗躍するという話。
この話の展開だけでは欠番となる理由が全くなく、表現にもどぎついものもなく(アイスラッガーで真っ二つにされるんやが、当時からすれば問題となるものでもない)、欠番となった理由は、小学館から発行された付録の怪獣カードにて「ひばく星人」という肩書きで紹介されたことで、それを見つけた少女からの相談で父親から「被爆者を怪獣扱いにするとは」と抗議文が小学館に送られ、円谷プロと共に謝罪し再放送禁止となるも、「ウルトラファイト」で再度スペル星人が登場したことで問題視され、欠番とする旨の決定がされた経緯がある。
しかし、スペル星人のそもそもの公式設定での肩書きは「吸血宇宙人」とされており、いわゆる後付け設定が文献として一人歩きしてしまったことが原因とされとる。
もちろん、カードを制作した若き日の大伴昌司の表現配慮の欠如もあったし、そもそもの作製を依頼した円谷プロ側にも決定稿チェックを漏らした責任があるので、公式では無いので騒ぎ立てることでもない話とは違うのも事実。
こうやって動画として公開されてしまっとることで、原版がまだ高画質のものとして存在しとることも判明してしもので、いずれは日の目の見ることを夢見てしまうのもファンとしては悲しきかな性。
そうなってほしいと思う気持ちと、それやとあかんという気持ちが交錯した年末年始を過ごしとった。
「怪奇大作戦」第24話のように、あきらかな差別的表現が作品内でされとるならレーティングが厳しい現代では永久欠番も仕方のないことと諦め切れるが、「遊星より愛をこめて」だけはなんとか復活できる日が来ないものかといういつも引っかかるものがある。