テントウムシの舞うのを追いかけて昼過ぎの秋の道を西へ。
山あいのちいさな集落の手前のあたりで青空の中をぐいぐいと飛ぶ影を見つけました。
ハリオアマツバメ

ブーメランのようです。幾羽かの影があちらの山からこちらの山へ。広い谷間を飛び巡っておりました。
大柄な体、たくましい翼。ハリオアマツバメというアマツバメの仲間でした。
翼をぶんぶんと振るような飛び方で猛スピードで秋の空を舞っています。
そろそろ南の国へ帰るためテントウムシなどの飛んでいるのを食べているのでしょうか。
ブーメラン

テントウムシたちはここでもたくさん飛んでいました。
電柱にいくつかとまっています。
電柱にテントウムシ

足元にもたくさん。
電柱の足元にテントウムシ

もっとたくさんいるところがあるのでないか、と大頭森山方向の冬季封鎖ゲートの付近まで行って見ると、おお、これはたくさん。かなりの密度で飛んでいます。
無数のテントウムシが舞う

鮮やかな黄色に染まったクロモジ。
クロモジ

見上げると青空にたくさんのテントウムシが飛んでいます。
青空に舞うテントウムシ

空の奥に、手前に数え切れないほどのテントウムシがいます。写真にはピントの合った一部のテントウムシしか写っていませんが、相当の数です。
たくさんのテントウムシ

テントウムシたちのやってくる方向へ歩いていくと、うわ~。こ、これは。
なんという数でしょう。
電柱にごわごわっと

南向きの急斜面に谷間が細く刻まれていて、その上の鞍部のあたりに道があり、ぼくはそこに立っているのですが、地形として移動する虫たちの通り道になっているのでしょうか。谷間から虫たちが集まるようにものすごい数のテントウムシたちが西から東へ移動していました。
数限りなく
テントウムシの多くはナミテントウで、それにカメノコテントウや大小のカメムシ、ハチが混じっていました。なんと圧倒的な数でしょう。普段は森のなかへばらばらと過ごしているのがまとまって動き出すとこのような数になるのですね。
この圧倒的な数の普通の虫たちが生きているゆえに、いろいろなほかの虫や鳥やヒトの生活が成り立っておるのでしょう。世界はなんと虫たちにあふれていることでしょう。ありがたいことです。

秋の陽射しは、この日は暖かく虫たちの移動を促しているようでした。こんなふうに撮っていても、服や頭やあちらこちらがテントウムシだらけでした。
秋の陽射しと紅葉

見上げると色鮮やかな紅葉でした。
鮮やかな紅葉

帰り道。
とある橋の上から、眼下の沢沿いの木々を眺めていると、大朝日から帰ってきた小屋番さんが通りかかり、しばらく山のあれこれのおはなしをしました。
コゲラ

コゲラが木の幹を行ったり来たり。
そろそろ小鳥たちも群れになり里の山へ降りるのかもしれません。