うむ、足が重い、前に進む気力が湧いてこない、道端に眠ってしまいたい。三本かんばを過ぎたあたりからそのような感じでのろのろと進んでおりました。
そうですね、眠っていないというのが大きかったかもわかりません。

ちょっと休憩してしまおうかな、なんて思った矢先、オオカメノキの葉の上に、なんでしょう?
葉っぱが一部枯れているのでしょうか?
ミミズクの幼虫

いえいえ、葉を曲げて横から見てみるとしっかりと虫くんです。ひらべったい体で葉っぱにしっかりくっついていました。
こうしてみたら、あららら、あらら、と動き始めましたね。
この様子は、おそらくはウンカやツノゼミなどに近いミミズクという名前の虫の幼虫でありましょう。大人の姿もたいへんに面白い虫です。
ミミズク幼虫横から
楽しい虫に出会い、やや元気を取り戻しました。

もう少し進むと道の右側の斜面に、へびがおりました。
やや、なんと全体に黒っぽい。
でも首のあたりを見てみるとわずかにヤマカガシのような模様が見えました。
黒味の強い体色のヤマカガシでしょうか。それにしてもずいぶん太く大きかったです。
ヤマカガシ

最初に見つけたほうが、ヤブの奥へするする進んでいくと、続いていつものヤマカガシカラーのいつものサイズのものが追いかけるように現れました。
別なのが追ってる
これからなにが起きるのだろう?と眺めていたい気持ちでしたが、作業もせねばなりません。
さようなら、へびくん、おかげさまでまたちょっと元気になりました。

道を進むと石の段差がありました。
ははあ、この石の様子は、人がこしらえたものではないでしょうか。
しっかりと作られ、中央のへこみのところの下には水叩きになる石も配置されていました。これなら雨が流れても侵食されにくいことでしょう。
石組みの跡

梶川峰には9時16分。ここからはようやくなだらかな道になります。
梶川峰

道の上にハイマツの実がばらばらになったものが散乱していました。
これはおそらくはホシガラスの仕業でしょう。
ハイマツの実のかけら

もうちょっと進むと、おお!これは立派です。
あれのうんちですね。
(下った後に、このうんちについてあれこれ話題になりました。この写真の時点では緑色の発色をしていましたが、帰り道に見た際はもっと黒っぽくなっていたように思います。かなり新鮮なものであったのでしょうか)
あれのうんち

事前に皆さんが資材を荷揚げしていてくれたポイントに到着しました。
飯豊の親分さんがいて、荷揚げのポイントから各現場へ資材の振り分けをしていました。
ぼくも作業現場まで資材を、荷物に追加して背負っていきます。
結構ずっしりとした重さでしたが、背負ってみると足にほどよく荷重があり、なんとなく歩く甲斐のある感じになりました。
ここまで結構へたってきていたのですが、なんとなく足腰がリセットされた気持ちで不思議に重くありません。そうか、ここまで荷物が足らなかったのだ・・・。(そんなわけはありません、なだらかになったので楽になったのです)
にもつを追加

ケルンが見え、
ケルン

周囲は花々が見えてきました。タカネマツムシソウですね。ちょうど花の盛りのようでした。
タカネマツムシソウ

ヒメサユリの実。
朝日連峰のものより、実も葉もなんとなく短めにころんと丸みを帯びている感じがします。
ヒメサユリの実

作業の現場についたのは9時36分のことでした。登山口からここまで約4時間40分ほど。
先に到着の班のメンバーはザックをおろし作業箇所の確認をしているようでした。
現場

少し到着の遅れたぼくも資材をおろし現場確認に参加します。
資材をおろす

このあと、作業がはじまります。