たいへん大きかったと巷で評判のこないだの満月の翌日の月の出直後。
山の端から昇る様子を撮りたかったのだけれど雲がかかってしまいました。月の出、月の入りもその様子を見ようと狙ってみると待ち遠しく面白いものです。
月が昇る

その翌日の夜中の月です。これから冬にかけてだんだんと高く昇るようになっていくのですね。
今年の夏も折り返した、そんな雰囲気のするこのごろです。
8月12日の月

夕暮れの葉山、ススキの穂。
ススキも穂が出たものが多くなりました。
夕焼けとススキと葉山

とある日の夕方のことです。
あのあれが出た、足跡がある、ということを聞き、現場を見に行きました。
ははあ、あるある。これか。
足跡1

畑の持ち主さんに呼ばれて現場を見に行ったのです
耕運したばかりの畑にあれの足跡が立派に残っています。畑の近くには民家が並んでおります。
足跡2

ぼくの手と比べてみました。うむ、でかい。間違いなくあの黒いおにいさんの足跡のようです。
足跡3

あのあれ、黒いおにいさん、とは、クマのことでした。
そんなふうに呼んでしまうのは、子どものころから折に触れて、山に入ったり、あれが近くにいそうなする際は、その名を口にしないほうがよい、なんて近所のとうちゃんたちや、てっぽぶちの人から教えられるものですから、どうもね、口にブレーキのかかる感じがあるのです。
「オヤジ」「アンツァ(おにいさんの意)」「山オヤジ」「黒いの」なんていう呼び方をします。特に決まっているわけでないのですが、その場のニュアンスであのあれがあれだ、というのがわかるように思います。「そのあだりさおやずでっさげさがんであるげな」(訳:そのあたりにクマが出るので声を出して歩きなさい)なんていう用法ですね。
※都会では、「アノアレ」と言うとゴキブリのことだ、というのを聞いたことがありますが、黒いもの、ということで共通するところがあるのでしょうか?

足跡を追いかけていくと、草むらに大きななにかが通ったように草が倒れていました。写真ですとわかりにくいですが、現場でははっきりと通った様子でしたね。
通った跡

向かう先には栗の木がありました。実の様子を見ていったのでしょうか?とすると、また実るころにでも姿を現す可能性がありますね。
クリの木の方向へ行った

痕跡は、クリの林の向こうの沢まで続いているようでした。
周囲の様子

これは昨年、いえ、もう一昨年でしょうか。うちの裏山で冬に見かけたクマ棚の様子です。
ヤマグリの木に登って、細めの枝をわっしゃわっしゃと集め、その上に座ったりして食事をするそうです。
クマ棚

上の写真の様子ですと、単に枝が雪などでそんなふうに折れたのであるまいか?と思うわけですが、その下の木の幹にはっきりと登った痕跡があるわけなのでした。
ツメの痕1

こちらにもありますね。
ツメの痕2

この際には、周りのヤマグリの木を見て回りましたが、かなり高い割合で登った痕跡がありました。生活の場にしているものだなあ、と実感がありました。
ばったりと出くわすのは避けたいものですが、これだけ大型の獣が住まいできるのは山が豊かである証左でもありましょうから、少し誇らしい気がしているのでありました。