5月の最後の日のことでした。
街角の、とある工場のお隣の車庫の壁ぎわに、ちいさなちいさなマメの花が咲いておりました。
カスマグサ

花はちいさすぎてマメのものだかどうだかよくわからないほど。
周りを見ると、ははあ、これまたちいさなエンドウマメのようなさやがいくつも実っています。
カスマグサ みどりのさや

指に挟んでみると、これくらいの大きさです。
いえ、これくらいの「大きさ」というのは合わない表現かもしれません。
これくらいの「小ささ」です。
これは、カスマグサというマメの仲間の花でありました。
たいへんちいさい花

近くには見慣れたカラスノエンドウ。
これも花はちいさい部類でしょうが、カスマグサの花を見た後だとずいぶん巨大に、ヒュージ、そう、でっかく見えましたね。
カラスノエンドウ

緑のさやが実るを待つこと10日ほど。
さてさて、そろそろ実ったころでしょうか。明るい茶色になり熟してきた気配です。
カスマグサ実る

これが、カスマグサのさやです。
「カスマグサ」と聞きなじまない名前は、カラスノエンドウと、スズメノエンドウという草があり、カラスノエンドウはさやが真っ黒で毛が無くマメが8つほど、スズメノエンドウは、さやがこげ茶色で毛が生えていてマメはふたつ、で、カスマグサはさやが明るい茶色で毛が無くマメは4つほど。カラスとスズメの間の特徴なので、カラスのカ、スズメのス、に中間の間(マ)でカスマグサ、と。ええい、ややこしい。(このはなしは、だいぶ以前にも一度書いた記憶があります)
カスマグサのさや

熟した感じのサヤをひとつつまんで開いてみました。
なるほど、3つのちいさなマメが出てきました。
さやとマメ

やや緑色がかかっているような感じがしなくもありません。
ちいさいたとえとして、「ゴマ粒のよう」という表現をしたりしますが、これはゴマ粒よりもちいさいのでないかと思いました。
カスマグサのマメ

さやは、ほかのマメの仲間で見られるように、熟すとさやがひねられてパチンとはじけるようでした。これははじけた後のさや。ちいさいのにしっかりしたつくりです。
カスマグサ はじけた後

近くのカラスノエンドウは、もっとバチンと音を立ててはじけていました。
今の季節にカラスノエンドウの生える茂みなどでじっとしていると、あちらこちらではじけまくっている音を聞くことができます。
カラスノエンドウのさや

そして夏の雲。
夏雲

夕方、会議というか、そのようなものに行った折に、会議のある建物の近くで見かけたチチコグサの群生。いやあ、これだけ生えそろうと見事なものです。
チチコグサの群生

茎の根元を見ると、細長い葉が生えていました。
ははあ、これはヒナウスユキソウにほんとにそっくりです。ヒナウスユキソウは、これに細かい毛がもっと多いような葉ですものね。
チチコグサの根生葉

久しぶりに、「そのへんでみつけたもの」の趣旨に沿うような観察の様子を書いたなあとふと思いました。(自分で書いてるわけですがね)
チチコグサの様子を見ていたら、朝日連峰の西朝日のあたりなどは、今はヒナウスユキソウの見ごろなのかなあと思いを馳せたのでありました。