雪のちらつきはじめた11月の中旬ごろのことです。
雪が降りそうとなると、ああ、また雪の上を散歩する季節が来たなあと、そう思うわけです。

一昨年にひさびさにスキーを買い、散歩に使ってみたところ、これはかんじきよりも埋まらないし下りは速いし、スキーで散歩する楽しさに目覚めてしまったような具合になっておりました。
ということで、雪を見てしまってからは、ああ、どちらの山へ行こう、ああしよう、こうしようと日々を過ごしておりました。

そのような折、山形県内に、日本で最もクロスカントリースキーを売る専門店があるといううわさを耳にしました。山形県の北部では、スキーといえばクロスカントリースキー、という具合にたいへんにさかんに行われております。スキー大会=クロスカントリースキーの大会、なんだそうです。
これは一度お伺いしなければなるまいと、こないだの週末に訪れたのでした。

で、そうなんですね。お店であれこれ聞いていたら、今年もまたスキーを買ってしまったのです。

先週末に、ちょっと雪が降ったので、さっそくのためし履きをしました。
板は、rossignol(ロシニョール)BC70というものです。
しゅいっとした軽い板です。170cmの長さにしました。
山の草とか花とか虫とか-BC70

このスキーは裏側にでこぼこした模様があり、前には進みやすいけれど、後ろには滑りにくくなっています。そして、金属のエッジがついています。
ゲレンデで使うアルペンスキーとも、競技用のクロスカントリースキーともちょっと違っています。ということで、これが、そのへんの山や森や、つまり裏山で散歩するためのスキーなのです。
山の草とか花とか虫とか-BC70 裏側 ポジトラック

くつを板に固定するためのビンディング(金具)はこんなのです。
昨年買ったスキーは、テレマークの3ピンの金具のもので、あれもかなり軽くシンプルなものでしたが、こちらのもかなり軽量です。クロスカントリースキーの金具にはいくつか規格があり、これはサロモンのSNSというものでした。
山の草とか花とか虫とか-SNSビンディング

自動のものもあるそうなんですが、これは前の部分を手動で開けて、溝を開き、くつをはめてから閉じる、というタイプでした。シンプルで、かなり軽量です。
お値段のほうは、アルペンスキーやテレマークのケーブルタイプのものからすると、ものすごくお手ごろでした。
山の草とか花とか虫とか-SNSビンディング マニュアル

くつのほうに、こんな棒がついています。
山の草とか花とか虫とか-X-ADV 6 金具

溝にあわせて、固定、と。
山の草とか花とか虫とか-装着

これでもう進む準備は済みました。
このスキーはかかとが上がります。
ゲレンデで多く使われているスキーとはかなり違っています。
また、テレマークスキーで最近多くなっているプラスティックブーツよりもかなり軽快で、開放感があります。
山の草とか花とか虫とか-かかとの上がり方

ブーツは、サロモンのX-ADV 6というものにしました。
いえ、逆ですね。このブーツにしたので、金具をSNS規格のものにしたのです。
このブーツは、クロカンのブーツの中では、滑り降りる安定感に定評があるとのことです。
ハイカットのトレッキングシューズのような作りで、外側に覆いがついて、ジッパーで開け閉めになっています。水濡れに強そうです。お店の人に聞いたはなしでは、春の湿り雪でも水漏れはかなりしない、ということでした。
ひもは、細いのが通っていて、既にわっかになっているのをしゅっと引くだけでした。
登山靴みたいにしっかりは固定されません。
山の草とか花とか虫とか-SNS X-ADV 6 ひも

まあ、説明くさいのはこれくらいにしまして、さっそくね、歩きましょう。
道路はなんとかスキーで散歩できるくらいの雪でした。
山の中は、枝などが雪にうもってないのでまだスキーには向きません。
山の草とか花とか虫とか-雪の道

うんうん、これは軽快、軽快。
昨年買ったテレマークの細い板とおなじくらいの感覚です。
山の草とか花とか虫とか-進む

集落の上のはじっこのほうへ進み、周回するようになっている道の方向。
山の草とか花とか虫とか-雪の光景

まだ道路しか滑られないので、ターンしたりはできません。残念。
山の草とか花とか虫とか-進む

すっかり雪の季節になった集落の様子です。
山の草とか花とか虫とか-家々

ということで、1kmあるかないかの散歩をしました。
乗り心地としては歩くのは、かなり軽快です。滑りについては、ターンできるところも、スピードの出るところもなかったので、まだわかりません。

このタイプのスキーは、海外では冬の道具としてある程度普及しているようなんですが、日本ではあまり売っていないそうです。(この山形のお店が、日本一の品揃えだとのこと)
バックカントリースキーというと、日本では、山スキーやテレマークスキーのことが先に思い当たりますが、ほかの国ではこちらのものがバックカントリー(直訳では、田舎、田舎のはずれという意味だそうです)なんだそうです。山頂からえいや、っと滑るのでなくて、森の中やそのへんの裏山を遊ぶスキーなんですね。(去年までの2本のスキーもそうなんですが)

くつも履きやすく、道具立てもシンプルに、歩くのに軽快で、雪の森のなかを登って降りて。
こういったスキーはそうですね、都会にお住まいだと、雪の裏山もないし、スキーに行くとなるとなかなかのおおごとのレジャーだそうですから、向かないかもしれません。こればかりは雪国の地の利だなあと思います。
こういった軽快で、静かな身近な山で遊べるスキーを知ってしまうと、ゲレンデでリフトに乗らないといけない硬い重しみたいなブーツにスキーで滑るのは、ちょっと不便だなという感じがしてきます。(そして、なにせ手ごろなんですね。アルペンスキーのブーツの値段で一式買えてしまうのです。リフト代も要らないし)
あ、でも、スキー場でオープンしはじめたところがいくらかあるようなので、滑り降りる練習に行きたいですねえ。

これから冬になると、日本海側の雪の降るところでは、延々と続く曇りと雪の空模様になり、雪かきに屋根の雪下ろしの日々になっていきます。
雪国の冬は辛かろうと言われますが、楽しみがあれば雪のない冬は物足りないなというくらいになるんだと思います。