先週から、あれこれの用事の合間をぬうように稲刈りにとりかかりました。
今年は、さあて稲刈りしましょう、という日取りに台風が重なり、田んぼがまた水気を含み、乾くのを待ちきれずにぬかるんだままの田んぼで作業をして難儀することになりました。
ぬかるんだ田んぼを歩くのは慣れていますが、機械は泥にはまり、長靴にもべとべととまとわりつくので、どうしても作業のスピードが落ちてしまいます。トータルの作業時間で考えれば、田んぼの乾いた状態の年の倍くらいはかかってしまったかもしれません。
ぬかるんだところを機械を押したり、稲束を担いだりして延々10時間ほど作業するわけですから、足腰だってなかなかのトレーニングになりますね。

ひいじいさまが教えてくれた刈り取りの適期は、穂に10粒ほど青いもみの残るころであるということでしたが、今年は少し遅れ気味になりました。
熟しきったもみは表面が白っぽくなっていきます。若干そんな気配ですね。あまりに遅くなると、精米した際に米が砕けてしまう胴割れという状態になって品質が落ちてしまうことになります。熟せばよいというものでもないのですね。(なのでちょっと焦るわけです)
山の草とか花とか虫とか-稲穂
青いもみがあるうちに、というのは、稲を束ごと天日乾燥するためです。
もみは茎についたままですので、もみに茎や葉からの栄養分が移り、刈った後にも熟していくのです。コンバインで刈る際には、根元までしっかり田んぼに生えたまま熟させて刈らねばならないそうなので、刈り取り適期が違っているのですね。

田んぼのそばのミゾソバ。
ミゾソバは葉の形に割合変化があるなあと思います。
山の草とか花とか虫とか-ミゾソバ

こないだから立てる作業をしていた杭に、刈った稲束をかけていきます。
この杭に立てて天日乾燥させるのは、ぼくの母のころにはまだハザがけであったということなので、うちの田んぼでするようになったのはまだ40年かそこらの歴史であるようです。
杭にかけるようになったのは、移動式の脱穀機が登場して、田んぼで脱穀作業をできるようになってからだそうです。それ以前には、家の前まで背負って行き、自宅前に組んだハザがけの木にかけ、庭で脱穀作業したそうです。
今はずいぶん楽になったんですね。田んぼでその場で立てるには、やはりこういった杭のほうが手軽で材料も要りません。
山の草とか花とか虫とか-ムックのならぶ様子

秋の三連休。
あれこれと用事もあります。
知り合いの結婚式(「むがさり」ですな)がありました。午前中の時間のあるうちに稲刈りして、作業後にいそいそとでかけました。
新婦は文化財の発掘研究などをしている方である関係から、ケーキの入刀はスコップでした。この後、新婦は移植ベラで新郎の口に、あ~ん、とケーキを押し込んでいました。どなたの記憶にも残る式になったことだと思います。
山の草とか花とか虫とか-ケーキ入刀

式からの帰り道。
西に傾いた夕陽をカラスも眺めております。まぶしそうです。
山の草とか花とか虫とか-カラスもまぶしい

あくる日には、朝の早くから稲刈りです。
まだ夜の湿り気の残る稲。こういうのを刈ると運ぶのがちょっと重いんですが、仕方ありません。
山の草とか花とか虫とか-朝早くの稲穂

スギナにも水滴です。
イネもスギナもですが、これは夜露がついたわけでもないのです。
葉から水分が出てきて、葉のふちなどにくっついているんですね。
山の草とか花とか虫とか-スギナ 水滴

刈って積んで、数日経つと、葉の色合いも変化していきます。
雨が降りそうだと、杭の上に、かさこ地蔵のようにビニールのシートをかけるんですが、晴れ間が続きそうだったので、乾燥が進むように覆いをしていません。(昨日にかけました)
山の草とか花とか虫とか-ちょっと前に刈ったところ

午前中の作業を終え、昼ごはんで家に帰ると、わん、はお昼寝中でした。
ちょっと前までは、近くに人の気配があるとしゃんと立ったり、お座りしていたものですが、もう高齢の域に入ってきましたからね、横着なわんこ、とも言っておられません。
それでも、知らない人が家に近づくと、わんわんと鳴いてしらせます。律儀なものです。
足音などで、「ああ、ロッキーチャックがきたな。でも散歩の時間でも無いし」とわかるので昼寝したままなのでしょう。
山の草とか花とか虫とか-わん、昼寝

午後です。
コブナグサが穂を空へ伸ばしています。
山の草とか花とか虫とか-コブナグサ

今年の稲刈りの様子はあまり撮っていません。
時間のあるうちに、と手を休めずに作業しておりました。
この日の作業を終え、ようやく稲刈り終了の目途がたってきました。
先日の文末の「でがすかんじょ」とは、「仕事をしあげる=でがす」、「かんじょ=勘定」、勘定は計算することですから、終わる目途が立った、という表現です。
「その仕事、いづまででがすのや?(その仕事は、いつまでに仕上げるのですか?)」
「うん、今月末まではでがすかんじょだ(はい、今月末までには終わらせる予定です)」というような使い方になります。

陽は西に傾き、スギの木立の間からの西日は、杭の一本をスポットライトのように照らしています。
山の草とか花とか虫とか-稲杭ならぶ

杭が上手いことバランスとれずに、つっかえ棒をしているものもあります。
刈ってかけてから、段々と乾燥が進んでいきますね。
山の草とか花とか虫とか-稲杭 色の変化

今日は、父がお休みで、ほんのちょっと残ってしまっていた稲刈りを終わらせてくれました。
おかげさまで、今年もなんとか稲刈りは終了いたしました。
ここから、一週間か10日ほど空けて乾燥の具合を見つつ、稲束の架け替えを2度行って天日乾燥させていきます。
その後に脱穀をして籾へ、その後に籾摺りして玄米にしたらようやく出荷となります。
昨年の脱穀は10月の20日前後のことでした。もう少し田んぼの季節は続いていきます。