ハナヌキの分岐から古寺鉱泉へ戻ります。
ハナヌキ峰の南側には、ちいさいながら雪庇が育って、そこから雪崩が起きたりします。
前の日の登りの際には表層雪崩の跡がありました。
雪庇が崩落して落ちてくることもありえるので、ひとりひとり距離をとって歩きました。

下るに連れてだんだんとブナの枝は赤くなっていきます。
芽がふくらんでいるのですね。

小屋番さんがしきりに北の尾根を気にしながら歩いていました。
そのうちに、なにか見つけたようで、足を止めて小声でみんなを呼び止めました。
なにかいるのかな?

お。

おお。ぼくがうっかり声を出してしまったので、気が付かれたかもしれません。
この黒い山のおやじさんは、たいへんに耳が良いようなのです。距離はかなりあるのですがこちらに気づいているようでした。
近くでいきなり出会うと怖いものですが、これくらいに距離があると見つけてたいへんに嬉しいものですね。うわあ~、もこもこっと歩く様子がたいへんに愛らしいです。

ふう~。ありがたいものだなあ、とまた出てきてはくれまいかと気にかけながら歩きました。
このあたりは山のおやじさんの個体数が多く、あるてっぽうぶちする方は、おなじ場所から一度に三つも見つけたそうです。それだけ山が豊かであるという証左でありますね。
(うちの近所では、猟をする人に対してマタギという呼称は用いていませんでした。「てっぽうぶち(実際の発音はてっぽぶづ)」と呼びます。父方のじいさまや叔父、母方の親戚や近所のとうちゃんもてっぽうぶちで、猟は山菜採りやかんじきやわらじやかごやそういったのを作るのと同じくいろんなことをする山の仕事のひとつであったようです。)
登りも撮ったあのブナの木。

こちらが前日の登りで撮ったもの。
昨年は、一日で芽の様子がたいへんに違う実感がありました。
今年は微妙です。どうでしょうね。写真の撮り具合でしょうか。

道を行くと、アカミノイヌツゲの雪に伏したものがありました。
ハイイヌツゲなどは、全体がひょろひょろして雪の下にいますが、こちらは雪の無い時期には結構高く立ち上がります。今は幹全体が横たわっておりますね。
夏になったら根元の様子など見てみたいと思います。

ヒメコマツの尾根に着くと、古寺鉱泉はもうすぐ。
下山の際にここに着くと、もうそろそろ山にいるのがおしまいの淋しさと、無事に帰られる安心なのとが心にありますね。

イワウチワは数多く咲いていました。

古寺鉱泉へ斜面を下ります。
こういったところも割合に危ないので、滑落しないようにしないといけません。
小屋番さんが手を広げているのは、くつの底でスキーのように滑っているのです。

古寺鉱泉あたりに着くと、ショウジョウバカマやオウレン、キクザキイチゲにミヤマカタバミなどが咲いていました。

古寺鉱泉について、12時48分に。
下山はみんなでわいわいとのんびりくだりました。
駐車場の近くの沢には、ミズバショウとリュウキンカが咲いていました。

帰りは、小屋番さんが気になっている木がとある公園にあり、それを見に行くことにしました。
そのまえに大井沢のそばやさんではらごしらえ。
焼酎を背負ってきてくれたから、というのでそばをごちそうになってしまいました。
板に盛った板そばでした。しっかりした食感のそばです。このあたりの水はまぎれもなく美味しい水で、それゆえにそばもおいしゅうございます。

ということで、長くなりましたが、今年の5月の大朝日岳に行ったおはなしはおしまいになります。
なお、ルートなどのまとめはヤマレコという記録用のサイトに載せました。
ヤマレコ:5月初旬 雪の大朝日岳へhttp://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-297302.html
こちらの記載は、あっさりしております。危険箇所なども記入しました。参考まで。
しばらく、この山登りの記事を書いている間に、里の季節はかなり春が進みました。田んぼにはカエルも鳴く夜になったのです。
ハナヌキ峰の南側には、ちいさいながら雪庇が育って、そこから雪崩が起きたりします。
前の日の登りの際には表層雪崩の跡がありました。
雪庇が崩落して落ちてくることもありえるので、ひとりひとり距離をとって歩きました。

下るに連れてだんだんとブナの枝は赤くなっていきます。
芽がふくらんでいるのですね。

小屋番さんがしきりに北の尾根を気にしながら歩いていました。
そのうちに、なにか見つけたようで、足を止めて小声でみんなを呼び止めました。
なにかいるのかな?

お。

おお。ぼくがうっかり声を出してしまったので、気が付かれたかもしれません。
この黒い山のおやじさんは、たいへんに耳が良いようなのです。距離はかなりあるのですがこちらに気づいているようでした。
近くでいきなり出会うと怖いものですが、これくらいに距離があると見つけてたいへんに嬉しいものですね。うわあ~、もこもこっと歩く様子がたいへんに愛らしいです。

ふう~。ありがたいものだなあ、とまた出てきてはくれまいかと気にかけながら歩きました。
このあたりは山のおやじさんの個体数が多く、あるてっぽうぶちする方は、おなじ場所から一度に三つも見つけたそうです。それだけ山が豊かであるという証左でありますね。
(うちの近所では、猟をする人に対してマタギという呼称は用いていませんでした。「てっぽうぶち(実際の発音はてっぽぶづ)」と呼びます。父方のじいさまや叔父、母方の親戚や近所のとうちゃんもてっぽうぶちで、猟は山菜採りやかんじきやわらじやかごやそういったのを作るのと同じくいろんなことをする山の仕事のひとつであったようです。)
登りも撮ったあのブナの木。

こちらが前日の登りで撮ったもの。
昨年は、一日で芽の様子がたいへんに違う実感がありました。
今年は微妙です。どうでしょうね。写真の撮り具合でしょうか。

道を行くと、アカミノイヌツゲの雪に伏したものがありました。
ハイイヌツゲなどは、全体がひょろひょろして雪の下にいますが、こちらは雪の無い時期には結構高く立ち上がります。今は幹全体が横たわっておりますね。
夏になったら根元の様子など見てみたいと思います。

ヒメコマツの尾根に着くと、古寺鉱泉はもうすぐ。
下山の際にここに着くと、もうそろそろ山にいるのがおしまいの淋しさと、無事に帰られる安心なのとが心にありますね。

イワウチワは数多く咲いていました。

古寺鉱泉へ斜面を下ります。
こういったところも割合に危ないので、滑落しないようにしないといけません。
小屋番さんが手を広げているのは、くつの底でスキーのように滑っているのです。

古寺鉱泉あたりに着くと、ショウジョウバカマやオウレン、キクザキイチゲにミヤマカタバミなどが咲いていました。

古寺鉱泉について、12時48分に。
下山はみんなでわいわいとのんびりくだりました。
駐車場の近くの沢には、ミズバショウとリュウキンカが咲いていました。

帰りは、小屋番さんが気になっている木がとある公園にあり、それを見に行くことにしました。
そのまえに大井沢のそばやさんではらごしらえ。
焼酎を背負ってきてくれたから、というのでそばをごちそうになってしまいました。
板に盛った板そばでした。しっかりした食感のそばです。このあたりの水はまぎれもなく美味しい水で、それゆえにそばもおいしゅうございます。

ということで、長くなりましたが、今年の5月の大朝日岳に行ったおはなしはおしまいになります。
なお、ルートなどのまとめはヤマレコという記録用のサイトに載せました。
ヤマレコ:5月初旬 雪の大朝日岳へhttp://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-297302.html
こちらの記載は、あっさりしております。危険箇所なども記入しました。参考まで。
しばらく、この山登りの記事を書いている間に、里の季節はかなり春が進みました。田んぼにはカエルも鳴く夜になったのです。