昨日と一昨日は、最上川の眺めの良い山の公園へ昼に行っていました。

最上川のぐいっと曲がったところのすぐ下流側には大きな中州があります。
川岸のヤナギは早くも黄緑色の新緑の色合いを見せておりました。
ぼくは子どものころには、湖というのを見たことがなく育ち、海に浮かぶ島も見たことが無かったために、この最上川の中洲(中島というらしい)を見て、アーサー・ランサムの冒険の話に出てくるような島とはきっとこういったものであるのだ、と思っておりました。
山の草とか花とか虫とか-最上川 中島

あ、そうでした。
ここの公園では、サクラやコブシやスミレ(まだ載せていませんが)を観察していました。
それと、木々の間からヒューヒューと鳴く声。
ウソがいるようです。

ウソは声は結構聞こえるのですが、あまり飛んで回らない小鳥のように思っています。
木々の枝のなかを動くのを探してみていると、あ、いました。数羽でつぼみをついばんでいます。
ピンクというのか肌色というか、そういった色合いで、頭に黒い帽子をかむったような色合いですね。
山の草とか花とか虫とか-ウソ つぼみをついばむ

このウソは、夏には高山にいるということなのですが、寒い時期には里へ来て、木々のつぼみを食べています。
これは3月の下旬にサクラの木の下で撮ったもの。花芽の殻がたくさん落ちており、これらはウソがつぼみを食べたものの殻のようでした。かなり食べますね。
今年は、うちの近くでは果樹園のモモなどの花芽がかなり食べられた(かなり深刻だそうです)とのことで、害鳥としてつかまえられてしまったりもするそうです。
モモの生らないのも困りますし、ウソが捕まえられてしまうのもかわいそうなことです。
ウソが悪いわけでも、捕まえる方が悪いわけでもないのです。早くウソが山で食べられるものがなる時期になってくれれば良いなと思います。
山の草とか花とか虫とか-つぼみの食べ殻

あまりあちこち飛んで移動するということがないようで、同じ木の枝から枝にちょこんと飛んではつぼみを食べ、という様子でした。
えいやっ、と首を伸ばしてつぼみをつまんだり、
山の草とか花とか虫とか-ウソ 首を伸ばす

ぴょこんとすぐとなりの枝に移動したり。
山の草とか花とか虫とか-ウソ ぴょこんと移動

頭の黒いなかに、まんまるの瞳。鳥のなかでもかなりつぶらな瞳の部類ではないでしょうか。
山の草とか花とか虫とか-ウソ つぶらな瞳

毛並みが細かく、つるっとして見えます。
つぼみのちいさなころにはつぼみを食べていましたが、サクラの花もだいぶふくらむとふくらんだ花を選んで食べているようでありました。花のなかのおしべの花粉をくちばしにつけて黄色くしていたりしました。
山の草とか花とか虫とか-ウソ 背中

この小鳥は、どうも人をあまり気にしないようで、ぼくのいるほうの木へ移ってきました。
近すぎてピントを合わせるのが難しいほどでした。
山の草とか花とか虫とか-ウソ 近すぎ

ぽっこりしたおなか(もしかして卵が入っているのでしょうか?)。
これもまた可愛らしいですね。
山の草とか花とか虫とか-ウソ ぽっこりおなか

ウソ、という名前はちょっと風変わりですね。
嘘ではなく、鷽と書くのだそうです。
口に虚と書いて嘘ですが、もともとの嘘は、口笛を吹くことであったそうです。
ウソの鳴き声が口笛のヒュー、フィー、というのに聞こえるのでウソという名前になったとかならないとか。(これもウソでしょうか?どうでしょうね。)
山の草とか花とか虫とか-ウソ 逆光