大晦日から年越しで、南陽市に初詣に行きましたが、ぼくの住む集落には、元旦に神社などをお参りして回る「元朝参り(がんちょうまいり)」という風習があります。

現在8世帯の集落ですが、あちらこちらに、祠に神社が8つあります。

①まずは、大師様。この大師様は弘法大師のようです。
集落のほぼ中心あたりにあります。
どこかの大学のかたが調査に来て、「大師堂(たいしどう)」などと呼ぶのですが、もともとはそういうふうには呼んでおりません。
山の草とか花とか虫とか-大師様
だいっさま。だいすつぁま。おだいすさま。そういう感じの発音です。

②大師様の西に10mほどのところには八幡様。
道路が拡幅の際に、ちょっと動いてしまいました。
ここがみんなが一番集まるところでもあります。
山の草とか花とか虫とか-八幡様

道なりに行きましょう。
冷え込んだ所為か、道路の上にはこのような結晶がありました。
山の草とか花とか虫とか-道路のうえの結晶


③つぎは大日様。だいにっつぁま。
大日如来のお堂とのことです。昔々はここにお寺があったそうな。
江戸の中ごろにはもう住職もいない寺になったそうです。
山の草とか花とか虫とか-大日様
ここの仏像が、近隣のほかの集落などの仏像とまあ、いろいろ関連があるらしく、学術研究者のかたが「いやあ、これは価値のあるものです」などと言うのですが、こういうものの価値は、みんなでなむなむとおがもす(参拝する)故でありまして・・・。
あまりね、「ガクジュツテキニ」と言われると、なんだか腑分けされているような気持ちになってしまいますね。

ここからまた西に。
雪のうえに、ちいさい足跡。
これはねずみのようですね。
雪のなかに潜ったようで、途中から消えていました。
山の草とか花とか虫とか-ねずみの足跡


④集落の西のはじ。うちの集落のもひとつ奥の、今はもうだれもいない集落へ続くところにお稲荷様。
山の草とか花とか虫とか-稲荷様遠景

え?見えない。
道路のふちのところまで、4人分くらいの長ぐつのあとがあります。
雪に埋もれていても、ほかのおうちのかたも元朝参りしておりますよ、という様子です。

で、写真の中央あたりの雪をかぶったところに稲荷様の万年堂(ちいさい石の祠)があります。
稲荷様というと、きつねの石像などのイメージですが、ここにはありませんでした。
じいさまの言うことには、きつねは稲荷様のお使いであって、稲荷様がきつねなのではない、とのこと。
山の草とか花とか虫とか-稲荷様

ここあたりから、写真の色合いがばらばらです。
雪はなかなか一定に撮りにくいですね。いじっていたらこうなりました。

この近くには、キツネの足跡がありました。
このようにまっすぐな足跡は典型的なキツネの足跡のようです。
ところが、キツネの足跡は、うさぎのようになったり、足跡が4つごとに区切ってついて。またはうろうろしたりと変化があります。
山の草とか花とか虫とか-キツネの足跡
石像はありませんでしたが、本物のキツネがお使いに来ているようでした。こんこん。

⑤稲荷様から、キツネの足跡をたどり奥の集落の途中まで行くと、水神様があります。
石碑があるのだけれど、雪に埋もれていました。
こんもりとなっている雪のしたにある・・・はず。
山の草とか花とか虫とか-水神様
ここの近くには堰が通り、ため池もあります。

⑥うちの近くまで戻り、うちの西となりのおうちには、地蔵様。
この地蔵様は、梨の木で作られたとのことで、ちかくの3つの集落に同じ木から作られたお地蔵様がおります。
なお、地蔵様は右の花柄のほうね。左はこれまた大師様かな。
地蔵様はいろんなかたの奉納した着物を着込んでいて、布の塊みたいになってしまいました。
山の草とか花とか虫とか-地蔵様
旧暦の8月1日に、この地蔵様を背負って集落内を歩く「じぞうさまのずっしょ」というのがあって、「ずっしょ」は「厨子背負い」の訛りだろうと思っています。
山を越えて大井沢の集落には「山の神様おんび」という似た風習があり、それは今くらいの冬の行事です。

で、この地蔵様の収まっているのは、隣の住宅の一角で、造りつけ。
こういうのもガクジュツテキに珍しいらしいですよ。
山の草とか花とか虫とか-地蔵様 家といっしょ
地蔵様のあるうちの左手の山のほうに次の山の神様。

⑦山の神様を下から眺めたところ。雪ばっかりで見えませんね・・・。
山の神様については2011年5月2日「サクラと山の神様」で書いていました。
元旦ですから、それぞれのおうちに歳神様が来ていると思うのですが、歳神様は山の神様でもあるらしいと聞きます(農村部の山の神様信仰の場合)。それはまた別なおはなし。
山の草とか花とか虫とか-山の神様 したから

ちょっと登って着きました。
手前の大きめの木はホオノキでした。御神木というわけでもなく生えてきちゃったのだろうと思います。
山の草とか花とか虫とか-山の神様
なかなか立派な社(やしろ)ですが、木材には「大里神社」とあります。
隣の集落の大里神社を改築した際に、ひいじいさまたちが材料をもらってきて建てたとのこと。
御神体は、漬物石くらいの石が三つ。
社の出来る前は、その石がこの場所に置いてあっただけだったそうな。

ふう、ずいぶんありますね。
この山の神様の尾根をあがると、8つ目の虚空蔵様があります。
そちらには、午後からかんじきを履いていきました。
これは次のおはなしにて。