5月の中旬に咲いたウスギタンポポが綿毛になりました。
ウスギタンポポは、ぼくの近所では3箇所自生を確認しています。

この花はかつて、新聞に載ったりしたこともありました。あれは米沢だったかなあ。
ちょっと珍しいタンポポです。

ウスギタ、まで言葉が続くと「薄汚い」感じに聞こえてしまうから不思議です。
薄い黄のタンポポですよ。

咲いているときはこんな感じ。
舌状花のさきがすぼまった感じです。
外側はクリーム色な感じで、花の中心ちかくは黄色いです。
山の草とか花とか虫とか-ウスギタンポポ花

横から見ると、花のしたの付け根のところがサカムケみたいになってません。
総包片と書くべきか?
在来のタンポポとだいたいおなじです。
山の草とか花とか虫とか-ウスギタンポポ横から

うえの2枚は、うちのとなりの集落ちかくの道路わきの株でした。

ここから下は、うちの敷地内のもの。
このタンポポは、ほかのタンポポに比べて、朝はねぼすけで、夕方も閉じるのが早いです。
このため、ぼくは3年くらい前まで気がつきませんでした。
だって昼間は仕事でここを通りませんから。
朝の散歩では開いてなし、帰るときには閉じています。
山の草とか花とか虫とか-ウスギタンポポななめ上から

全体を横から見てみましょう。
このタンポポの特徴のひとつが、とても長い花茎。
普通のタンポポは、咲いている時で20cmくらいですよね。
これは咲いている時点でもう30~40cm近くになってました。
葉もしゃんと立っています。
山の草とか花とか虫とか-ウスギタンポポ全体

後ろをみるとわかるようにあまり日当たりの良くないようなところに咲いてます。
タンポポにしては珍しい感じかなあ。

タンポポは、花のときに低く、綿毛になると茎を伸ばします。
これは、タネを遠くまで飛ばすための工夫でしょう。きっとね。
しかし・・・。
欲張りすぎたのか、伸ばしすぎて横に伏しております。
さきっちょだけ立ててもね、結局普通の高さじゃあないかい!
ちょっと見えにくい感じの写真ですが、のばすと60cmくらいはありそうだ。
山の草とか花とか虫とか-ウスギタンポポ綿毛

初めて見たときから、なんでこんな不利になるような性質なのだろうか。
と考えておりました。
わざわざ不利になるはずがない。

ウスギタンポポの面目を保つためにも、ちょっと考えてみようかなあ。

1:このタンポポは、東向きのところなどに多い。あまり日当たりのよいところには少ない。
2:葉が高く立っている。
3:花の咲き始めがほかのタンポポよりも遅い
4:花の茎、綿毛のころの茎がとても長い。

以上のことから立った葉と、長い花茎は藪への適応ではあるまいか。

遅い時期に咲くということはまわりの草も丈が高くなってしまう。
また、ほかの草に日当たりで負けてしまう。

普通の茎ではタネを飛ばせないから長くなり、葉も光を求めて立ち上がるような性質になった。

しかし、まわりに草がある場合には、ほかの草が支えになって、茎は倒れないのでないかと思う。
ここはたまたまオープンな場所だけど、もしほかの道端に咲くタンポポよりもちょっとだけ奥の環境に適応していたとしたら、住処の可能性は増えるわけだ。

ううむ、どうだろう。
ちなみにこれは、ぼくが考えただけの仮説ですから、あまり信用しないように。

なお、これはうちの県の準絶滅危惧種だそうな。
図鑑には載っていません。知り合いの博物館のかたから確認してもらいました。

Plant×50

ウスギタンポポ・・・1種×50=50円

6月1日から累計800円  4月:3,050円 5月:3,400円