また田んぼでの観察です。

今日は午後から、小雨のなか昨日の続きの田植えをしました。
晴耕雨読といきたいところですけどね。来週は土日ともスケジュールが入っているのです。

カエルが応援してくれるんですな。
あと畔の草たちも。

うちの田んぼは、ぼくは物心つく前から行っているけど、未だに名も知らぬ草がたくさんあります。

う~ん。
これがいわゆるただのスミレ。
○○スミレとなっていないまるっきりただのスミレだと思います。
花の色からアリアケスミレではないだろう。
また、側弁が有毛、葉の大きさ、生えている場所からノジスミレも候補落ち。
品種はともかくとして、これがただのスミレだと思う。
山と渓谷社の「日本のスミレ」でもニョイスミレと一緒に田んぼわきの斜面に生えている様子が写っていた。
山の草とか花とか虫とか-スミレ

どなたかのブログか、はたまたなにかの本で読んだが、スミレは種類が多いため、観察会で、案内役の人が、
「これが、ただのスミレです」
と言ったところ、参加者が
「へぇ~、これがタダノスミレかあ」
と感心したという話を読みました。
マキノスミレが牧野さんの名を冠したスミレのように、只野さんの名を冠したスミレだと思ったとかなんとか。
山の草とか花とか虫とか-スミレ全草

うちの田んぼの畔(くろ)。
クロヌリという作業があって、代掻きの前か、代掻きにあわせてやったりもします。
田んぼの土を畔に塗って、草防止と強化をするのです。
・・・もういろいろ生えてきてますけどね。
クロヌリの専用の機械も、昨年借りてみましたが、今年はスコップでできる分だけでした。
$山の草とか花とか虫とか-うちのクロ


スミレは田んぼの斜面などに生えるのですが、畔にはこんなものが生えます。
夕方に雨のなかで撮ったのでいまいちだけど、どこかで撮っておいたものではね。
なんというか、現場と違うかなあ、なんて思ったのでそのまま載せましょ。

コナスビ。これから黄色い花がさいて、ちいさいナスみたいな実がなります。
畔に鋭意グラウンドカバーとして勢力拡大中。
山の草とか花とか虫とか-コナスビ

グラウンドカバーといえばこれも。
サギゴケの白と紫。
いろんなところで見かけるけど、平面に広がって、しばらくの間はイネ科の草さえ抑え込む逞しさ。
山の草とか花とか虫とか-サギゴケ


そして、これが大変自信がなく、これから夏に花が咲くのを待って確認したいのだけど・・・

ただのハッカ。
山の草とか花とか虫とか-ハッカ

なぜこれまで確認できないかと言うと、畔に生えているのだけど、夏になる前に数回草刈りをするので大きくなって花が咲いたところを見たことがないのです。
今年は刈り残して確認して見ようかなあと思っておりますよ。

葉を摘むと、かなり強いメントールの刺激がある。
目をこすったら大変なことになるだろう。
虫除けにと思ってもんで腕に塗ったことがあるけどひりひりしました。

葉にも、
山の草とか花とか虫とか-ハッカ 葉

茎にも全体に軟毛がある。
山の草とか花とか虫とか-ハッカ 茎

毎年、刈られても株が増えつつあるのも、ハッカが地下茎で増える証であろうと思うのだ。

ハッカはメントールの材料としてかつて山形でも栽培されたらしい。
現在、北海道で植えられているハッカも、山形から持って行ったハッカの子孫であると聞いた。
これがほんとにハッカだとすると、本物の在来種であるかどうかはまだ不明だけど、かなり原種に近いものでは?と。

随分こだわりますねえ。とお思いでしょうが。

原因はこれです。うちの田んぼではないですが。

嗚呼、また今年も除草剤が撒かれ、タンポポがあわてて綿毛をつけている。
未だ見ぬ秋を前に・・・全部枯れた。
山の草とか花とか虫とか-地獄1

毎年この時期になると繰り広げられる・・・地獄。
スギナが黒く腐り、ハルジオンが黄色くあせて縮こまる。
山の草とか花とか虫とか-地獄2

ぼくは、ウ○チを見ながらカレーを食べることも、かりんとうを食べることも、吐瀉物を見ながらもんじゃ焼きを食べることも厭わぬが、これを見ながら生野菜サラダは食えぬ。

田んぼを作っている人が除草剤を使うのは、畔に草が生えているとカメムシなどの温床となってイネの品質を落とすから。
また、自分の農地を草ぼうぼうにしておくことは、なんというか世間体が許さぬのだそうだ。
「見た目が悪い」のだと!
各地のJAで、産地のブランドイメージ向上のためがんばっているけど、この田んぼの状態見たらさ、だれも買わないです。はい。
その頑張っているJAがなんで除草剤を使わないように指導しないのか、というと、除草剤を売っているのもJAだから。

もう何年も前に、ある国道で除草剤が数キロメートルにわたって使用されていました。
その道路を管理している事務所に、なぜ除草剤を使用するのか電話で聞いたことがあった。
「雑草が生えて審美的に問題です」とのこと。
じゃあ、草刈りしたら?と問うと、
「除草剤のほうが経済的なのです」とのこと。
では除草剤で黒く草が腐り、呪われたようになっているのは審美的にOKなの?少なくとも、ぼくが他県に観光に行って、道路がこうなっていたら、二度と行きたくないと思うけど?と問うと
「現場に確認して検討します」とのことでした。
当時20歳半ばの若僧が、エライサンに電話したのだけど、その後どうなったのかなあ。

う~ん。
普通に考えて、除草剤で草が枯れて腐っているより青々と茂っているほうが見た目が良いと思うのだが。

くどくなってきましたぜ。すみませんね。

その後、となり町で畔にアップルミントを植えて、カメムシの予防の取り組みを始めたと聞きました。
ミントの香りがカメムシを遠ざけるのだって。

だとすると、うちの田んぼにあるハッカはアップルミントよりも強烈なので、コンパニオンプランツとして役立つのでは?また、適度にいろんな草がグランドカバーして、イネとおなじイネ科の大きくなる植物の成長を抑えたらば、草も大きく育たないはずであると思ったのですね。

除草剤も、農薬も、実際の効力はあるのだろうけど、それよりも惰性で使っているというのがぼくのイメージ。使っとかないと不安だからという面があるのではと思う。

やっぱねえ。草や虫がいろいろなところで実際にどんなことしてるか観察しなくっちゃ、と思うのです。本に書いてあるのは、あくまでもほかの人の田んぼのことですから。

長々とすみません。


Plant×50

スミレ、ハッカ、コナスビ、サギゴケ(白)、サギゴケ(紫)・・・5種×50=250円

5月1日から累計3,300円  4月度:3,050円