ようやくサクラが咲きそうになってきましたよ。
となりのとなりの集落までサクラ前線が来ています。
サクラといえば気になっていることがありました。山の神様とのおはなし。
※本記事については、うちの町と自分の集落について感じたことを書きます。調べた範囲は、網羅的ではないですし、それぞれの地域によっていろいろな物語があるということを先にお断りします。
うちの町にはあちらこちらに「山の神」の神社があって、町内で稲荷様の次に多いとのこと。
町の老人クラブでまとめた資料(貴重だ)を読み返すと、稲荷様は103。
山の神様は、載ってるものをたしたら33でした。
山の神様についてこんな記載があった。
以下、太字部は引用
山の神信仰は原始信仰であり、もともと雄大なまた優美な山に対し神秘を感じ、精霊を感じた自然信仰、精霊信仰であった。それを地域住民が守護神と考え、祖霊信仰につながり、民族神としての性格を持つようになったと言われる。
死者の霊は、33年から50年を経過すると近くの美しい山に登り、山の神の一員となるが、春には水田に降りて田の神となり、秋の収穫が終わると山に戻って鳥獣を養い草木を育て、年の始めには大歳神となって人々を祝福し、中元には祖霊となって子孫を訪れその祭りを受ける。
狩猟社会の時代には山を支配する「山の神」として、農業社会になっては更に「農業神」として信仰されるようになって来たのである
ううむ。
ちなみに、山人(この場合は登山家でなく、木こりやマタギだろうね)の山の神様は、田の神様と関係なく信仰されているとも書いてあるから、これまた地域ごとの生活に密着した様子が見て取れる。
で、サクラがどう関係あるのか、
次、また引用である。目が痛いね。
「山の神と田の神の関係については吉野裕子(民俗学者さんですね)博士著「陰陽五行と日本の民俗」に考察されているので次に紹介してみたい。
山の神は「古事記」に「白猪」として現れてくる。つまり「亥」であり、「亥の神」は百姓の作り神として信仰されている。―「稲」は五行の中の「木気」であり、「木気の三合」として卯二月は旺気で山の神は田の神となり、末六月は茎気で卯即ちサでサ(稲)の神の登り、つまりサノボリ(さなぶり)である。亥十月は生気で田の神が山の神になる。―」
なんのことだかわかんないけど、「サ」が稲だって書いてある。さなぶりは、田植え終わりのお振る舞いのことですね。早苗振る舞い(さなえぶるまい)でさなぶりかなっ?ということだと思っていたけど。
山の神様のお祭りは、4月下旬~5月上旬であることが多い。
タネツケバナが種を浸ける時期の知らせなら、各集落にある種蒔き桜は播種の合図。このサクラが咲いたら苗代に種蒔きましょうね、の合図。うちの近くのサクラは4月下旬~ゴールデンウィークが満開の時期である。
山の神様のお祭りシーズンと一致しているのである。
うちの近くでは現在、種を浸けるのは3月下旬~4月上旬くらいかな?。
播種は4月上旬~中旬、田植えは5月下旬であるが、昭和の中頃までは田植えは7月中旬までかかってやっていたとのことである。
今のような電気も、ビニールハウスも、田植えの機械もないからだね。
昔のペースだと、やはり種蒔き桜は種を蒔くころだったのだろう。
学生のことに民俗系の講義を聞いた際のこと。
「サクラはサの蔵(クラ)。サとは山のエネルギーのようなものである。山のエネルギーはヘビに姿を借りて、山を下り、一時サクラに留まり里に下りる。」と。
「サ」の解釈はちょっと違った記憶があるけど、内容としては同じ気がする。
ヘビは水神様。秋~冬は山で暮らし、夏になると川原に下りてくる。稲刈りの時期になると山にもどっていく。ちょうど神様(先の文からはご先祖様とも読める)の動きと一緒である。
うちでは、マムシは見つけ次第捕らえて食べてしまうけど、アオダイショウやシマヘビは食べない。
ヘビは小屋に入るネズミを捕ってくれるのだから、農家にはだいじなパートナーでもある。
・・・ヘビの話ではなかった。ずれましたね。
裏山のふもとにある、うちの集落の山の神様。御神体は・・・いしころ数個であった。
いしころを山そのものに見立てたのだろうか?御神体も、いろいろなようである。
写真は4月10日。

・・・ちなみに、うちの山の神様の建物には「大里神社」と書いてある。となりの集落の大里神社の建物のおさがりである。神社もリサイクル?以前は、石の万年堂であったとのこと。
近所の集落にある山の神様は、山の中ではなくて集落のなかにあるところが目に付く。
また、近くには堰や、水源地があることも同じ。上記の引用とかを裏付けてる気がしませんか?
まだまだ書きたいことがあったのだけど、まだ頭のなかで整理がつかないので、追って書くことにします。
山岳信仰や、山人、登山者にとっての山の神様と、農業神としての山の神様はちょっと異なる捉え方もあるのではないだろうか?
で、サクラ・・・やっと写真の登場。今回は植物の記事っていう感じではないので、なんの種類のサクラだかは書かないでおくことにしよう
(調べるのがメンドウになったのじゃないのでござるよ・・・。タブン)

ええと、まとめると。サクラが咲くのは、山から降りてきた山の神様(田の神様でもある)が、一旦そこで御留まりになるから。っていうおはなしになりました。
農作業の暦にあわせた、昔の暮らしの様子を感じます。
どうも、神様っていうより季節の流れというか、そんなところかな?
すっかり長くなりましたね。
※この記事は4月上旬から調べ調べ、下書きしながら書いてました。すっかりなんだかわかんなくなってしまった。
なお、明日の早朝から、朝日連峰の大朝日岳に行ってまいります。
雪が例年より多く、除雪も進んでいないとのこと。登山口までのアプローチに時間を要するかも知れません。
明後日に下山予定です。みなさまごきげんよう。
Plant×50
サクラ・・・1種×50円=50円
5月1日から累計300円 4月度:3,050円
となりのとなりの集落までサクラ前線が来ています。
サクラといえば気になっていることがありました。山の神様とのおはなし。
※本記事については、うちの町と自分の集落について感じたことを書きます。調べた範囲は、網羅的ではないですし、それぞれの地域によっていろいろな物語があるということを先にお断りします。
うちの町にはあちらこちらに「山の神」の神社があって、町内で稲荷様の次に多いとのこと。
町の老人クラブでまとめた資料(貴重だ)を読み返すと、稲荷様は103。
山の神様は、載ってるものをたしたら33でした。
山の神様についてこんな記載があった。
以下、太字部は引用
山の神信仰は原始信仰であり、もともと雄大なまた優美な山に対し神秘を感じ、精霊を感じた自然信仰、精霊信仰であった。それを地域住民が守護神と考え、祖霊信仰につながり、民族神としての性格を持つようになったと言われる。
死者の霊は、33年から50年を経過すると近くの美しい山に登り、山の神の一員となるが、春には水田に降りて田の神となり、秋の収穫が終わると山に戻って鳥獣を養い草木を育て、年の始めには大歳神となって人々を祝福し、中元には祖霊となって子孫を訪れその祭りを受ける。
狩猟社会の時代には山を支配する「山の神」として、農業社会になっては更に「農業神」として信仰されるようになって来たのである
ううむ。
ちなみに、山人(この場合は登山家でなく、木こりやマタギだろうね)の山の神様は、田の神様と関係なく信仰されているとも書いてあるから、これまた地域ごとの生活に密着した様子が見て取れる。
で、サクラがどう関係あるのか、
次、また引用である。目が痛いね。
「山の神と田の神の関係については吉野裕子(民俗学者さんですね)博士著「陰陽五行と日本の民俗」に考察されているので次に紹介してみたい。
山の神は「古事記」に「白猪」として現れてくる。つまり「亥」であり、「亥の神」は百姓の作り神として信仰されている。―「稲」は五行の中の「木気」であり、「木気の三合」として卯二月は旺気で山の神は田の神となり、末六月は茎気で卯即ちサでサ(稲)の神の登り、つまりサノボリ(さなぶり)である。亥十月は生気で田の神が山の神になる。―」
なんのことだかわかんないけど、「サ」が稲だって書いてある。さなぶりは、田植え終わりのお振る舞いのことですね。早苗振る舞い(さなえぶるまい)でさなぶりかなっ?ということだと思っていたけど。
山の神様のお祭りは、4月下旬~5月上旬であることが多い。
タネツケバナが種を浸ける時期の知らせなら、各集落にある種蒔き桜は播種の合図。このサクラが咲いたら苗代に種蒔きましょうね、の合図。うちの近くのサクラは4月下旬~ゴールデンウィークが満開の時期である。
山の神様のお祭りシーズンと一致しているのである。
うちの近くでは現在、種を浸けるのは3月下旬~4月上旬くらいかな?。
播種は4月上旬~中旬、田植えは5月下旬であるが、昭和の中頃までは田植えは7月中旬までかかってやっていたとのことである。
今のような電気も、ビニールハウスも、田植えの機械もないからだね。
昔のペースだと、やはり種蒔き桜は種を蒔くころだったのだろう。
学生のことに民俗系の講義を聞いた際のこと。
「サクラはサの蔵(クラ)。サとは山のエネルギーのようなものである。山のエネルギーはヘビに姿を借りて、山を下り、一時サクラに留まり里に下りる。」と。
「サ」の解釈はちょっと違った記憶があるけど、内容としては同じ気がする。
ヘビは水神様。秋~冬は山で暮らし、夏になると川原に下りてくる。稲刈りの時期になると山にもどっていく。ちょうど神様(先の文からはご先祖様とも読める)の動きと一緒である。
うちでは、マムシは見つけ次第捕らえて食べてしまうけど、アオダイショウやシマヘビは食べない。
ヘビは小屋に入るネズミを捕ってくれるのだから、農家にはだいじなパートナーでもある。
・・・ヘビの話ではなかった。ずれましたね。
裏山のふもとにある、うちの集落の山の神様。御神体は・・・いしころ数個であった。
いしころを山そのものに見立てたのだろうか?御神体も、いろいろなようである。
写真は4月10日。

・・・ちなみに、うちの山の神様の建物には「大里神社」と書いてある。となりの集落の大里神社の建物のおさがりである。神社もリサイクル?以前は、石の万年堂であったとのこと。
近所の集落にある山の神様は、山の中ではなくて集落のなかにあるところが目に付く。
また、近くには堰や、水源地があることも同じ。上記の引用とかを裏付けてる気がしませんか?
まだまだ書きたいことがあったのだけど、まだ頭のなかで整理がつかないので、追って書くことにします。
山岳信仰や、山人、登山者にとっての山の神様と、農業神としての山の神様はちょっと異なる捉え方もあるのではないだろうか?
で、サクラ・・・やっと写真の登場。今回は植物の記事っていう感じではないので、なんの種類のサクラだかは書かないでおくことにしよう
(調べるのがメンドウになったのじゃないのでござるよ・・・。タブン)

ええと、まとめると。サクラが咲くのは、山から降りてきた山の神様(田の神様でもある)が、一旦そこで御留まりになるから。っていうおはなしになりました。
農作業の暦にあわせた、昔の暮らしの様子を感じます。
どうも、神様っていうより季節の流れというか、そんなところかな?
すっかり長くなりましたね。
※この記事は4月上旬から調べ調べ、下書きしながら書いてました。すっかりなんだかわかんなくなってしまった。
なお、明日の早朝から、朝日連峰の大朝日岳に行ってまいります。
雪が例年より多く、除雪も進んでいないとのこと。登山口までのアプローチに時間を要するかも知れません。
明後日に下山予定です。みなさまごきげんよう。
Plant×50
サクラ・・・1種×50円=50円
5月1日から累計300円 4月度:3,050円