日本にもシエスタに相当する昼寝の習慣があってもよさそうだが、少なくとも現代社会にかぎれば、ほとんどないといっていい。
一方、地中海沿岸地方も冬は気温が10度以下になり、一年をつうじてとられるシエスタが、対暑戦略として機能していると考えるのにも無理がある。
たまたまこれらの国では昼寝が許容され、そうでない国ではタブー視されたという文化差と考えるほうが妥当だろう。
とくに北半球高緯度に分布する、先進国とよばれる国々では、昼寝はタブー視され、昼寝の弊害が指摘されてきた。
その主なものは、①生物リズムが乱れる、②夜間の主睡眠に悪影響が出る、③昼寝直後に睡眠慣性が残り、事故や作業成績の低下を招くというものである。