私が家のドアを開けると、子供達が嬉しそうにリビングから飛び出してくる。
両腕を開いて。
しかし私は仕事の疲れからブスッとした顔で出迎えを拒否してしまった。キラキラした瞳でただの親父の帰りを嬉しがってくれたのを私は無礙にしてしまった。
たとえるなら美しく咲いた花を故意に踏み付けるようなやり方だった。
今思うと悔しいその理由は、もう抱っこも楽しい会話もできない位の年代に成長したからである。そして今になって動画SNSで赤ちゃんや小さい子達の動画をみてホッコリしている。なんて独り善がりな奴なんだろうと思ってしまう。
私が大人になれていないだけなんだと反省の日々。